■寝間でのオネダリ

1155年近衛天皇が15歳で崩御した。

藤原得子の心はすでに、後継天皇を誰にするかは決まっていた。

得子の生んだ男子は近衛だけだったが、養子に二人の男子がいた。

★崇徳上皇の第一皇子・重仁

★崇徳上皇の弟の雅仁の皇子・守仁

である。


「次の天皇なんだけど、

重仁は絶対ダメよ。

守仁にしてね。

だって崇徳の子の重仁が天皇になれば、崇徳が院政をするもの。

あなたが元気なうちはいいけど、

あなたがいなくなったら、

得子は崇徳の権力に脅かされて生きなければならないのよ。。こわい」

得子は、寝間で鳥羽におねだりした。


周囲の声「父を先がけて子が天皇になると、神の怒りに触れてしまいます。そのような前例が過去にございます。」


鳥羽は先例にのっとり、

継なぎとして、守仁の父・雅仁を、

後白河天皇として即位させた。

鳥羽は得子には「すぐ守仁に譲位させる」ことを約束した。


■自立化

しかし、、、

得子は直感した。

鳥羽はもう長くない。

「鳥羽がいなくなっても自分の権力を揺るぎないものにしなくてはならない」と得子は考え、崇徳をこの世から抹殺することを決めた。


得子と同心の者は二人いた。


★藤原忠通

摂関家の藤原忠通は、崇徳上皇に怨みがある。崇徳の寵愛が娘聖子から他の側室に移り、その側室に男子を生ませたからだ。聖子は子ができなかった。。かわいそうな聖子。。

理性では跡継ぎを生むための側室なんだとわかっている。自分にも側室がいる。

だが父の感情としては許せなかった。


★信西

信西は「権力者になる❗」という野望のみで、得子側にいた。


■さてどうするか?三人は謀議する。


摂関家・忠通の弁

私は崇徳上皇に、娘のことで私的な怨みはある。そして社会のためには、

弟頼長を抹殺したい。

私は父と弟と仲たがいしている。

高齢の父はともかく、頼長の存在は、

見苦しい。周囲をイラつかせ衝動ばかり。近衛天皇からも嫌われていたし、延暦寺の僧からは呪詛される始末。

頼長をこの世から抹殺したい!

得子さまに一生涯ついていきますから!お願い致します!


■闇の仕事人

藤原得子は闇の仕事人に命じた。

2つの噂をながせ❗

「藤原頼長の呪詛によって近衛天皇は亡くなった」

「崇徳上皇と藤原頼長は謀反を計画している」

この2つの噂を世に流せ❗


仕事人は得子から、

1000万円もらい

手元には100万残し、

下請けに900万円渡した。

噂を流す者は10人は必要。

下請けは人を10人集め、

一人50万ずつ分配した。

仕事人は、成功した暁には、得子から成功報酬1000万が別に貰えることになっていた。

成功とは【崇徳上皇と藤原頼長の、

この世からの抹殺】である。


■この世から抹殺は3人

数日経過

京中に先の噂がひろまる。

得子は鳥羽に噂の内容を伝えると、

鳥羽は激怒!

怒りすぎて血圧が上昇し、

鳥羽上皇は崩御してしまった。

「なんだ、、案外はやかったわね」

得子は思った。


後白河天皇は命令を下す

「崇徳と頼長を謀反の罪で逮捕せよ」

追いつめられた頼長は「賊軍という立場での挙兵」を選んだ。

一方、担がれた神輿の崇徳は「自分たちは冤罪だけど、とりあえず天皇側に謝罪しましょうよ」と提言したが、、

みな無言。

すでに戦いのスイッチが入っていた。


それから

藤原頼長は殺害され、

崇徳上皇は配流。

二人はこの世から抹殺されたのだ。


得子は闇の仕事人に、

成功報酬1000万を渡した。

得子は鳥羽の死によって、

鳥羽領のほぼすべてを相続したていた。

もしかしたら、鳥羽の死は、

得子による、、、