藤原式家

藤原宇合 五男

藤原田麻呂

722年~783年


15歳で父を失った。

18歳のとき長兄・藤原広嗣の乱に連座したとして、隠岐国に配流となった。

20歳で罪を赦され帰京。


僕は父を失いました。

二人の兄が罪を犯し処刑されました。

他の兄たちも罪人になりました。

自分も罪人になりました。

罪人の弟だからです。

父と母に申し訳なく思います。


見知らぬ土地で、

見知らぬ者にお世話になり、

この2年間暮らしてきました。

寂しかったはず、

辛かったはず、

泣いたはず、

だけど、、よくわかりません。

忘れました。


20歳で帰京した田麻呂の状態を見た縁者は、ゆっくり静養することを勧めた。山奥にある寺を紹介された田麻呂は、仏道修行に集中した。


19年後、39歳になった田麻呂は山を下りて官職を紹介された。彼は仏道修行している時と等しい集中力で仕事にとりくんだ。

昇進や左遷や人の思惑に左右されず、仕事三昧を楽しんだ。