ピアノ(ソロ)曲が存在しますが、帰国後は、本当にたくさんの素晴らしい小さな曲にも出逢えました。


特に、子供さんのための作品=決して、音楽として、未完成というわけではなく、技術の問題は別として、シンプルだけど素晴らしい名曲・・・、はたくさん、そして、そのタイトルに

魅せられることも多くあります。

もちろん、邦人(日本人)の素晴らしい作曲家たちのもの、そして、ロシア(旧ソ連)など、近現代、将来のヴィルトゥオーゾを育てるための才能教育を目的とした曲たち、あるいはJ.S.Bach、や古典の作曲家の中には、自分の子供たちのため、弟子達のために、

フランスの作曲家ドビュッシー、フォーレ、サティーやちょっと離れるけれど、数々の名曲で知られる

ロシアの作曲家チャイコフスキーは素晴らしい作品を遺してくれています。


私個人としては、自分が日本人であるためか、現代の日本人作曲家の曲がとても、やさしい響きで、

心地よく響く作品が多いと感じます。ヨーロッパのどちらの国にも、属さず、

それぞれの良い所を組み合わせ

日本人のセンスで、創られたその曲たちは、スピードの速い現代に暮らすわたし(たちだと思う)の心を

ほど良く、和ませてくれます。

日本に帰ってからは、私が世界遺産のある、この古都奈良に住むせいなのか、留学時代のヨーロッパ(ハンガリー・ブダペスト)の時の気持ちとはまた、別の静寂のすばらしさ、水面にたった一滴の水のしずくが作り出すその模様が美しく感じられるように・・・そんな、些細な出来事に、目を向けられるようになってきました。

それは、すべてが無であるという日本の精神。

能、にみられる、それであるかのように、、、

私が日本で長く師事した、Y先生は特にそういう精神の持ち主でした。

決して、その空気をも揺らさず、聴く人をリラックスできる、ズンと、腰掛けた状態のままで、いさせなさいと。


もちろん、クラシックはヨーロッパの伝統音楽なので、基本的には、ヨーロッパの騎士道のリズム感を(馬に乗っているように)忘れてはいけないのですが、日本人である私が演奏するためには、決して、忘れてはいけないことだとも思うのです。


正直なところ、わたしはもしかしたら日本人の魂の一つかもしれない、武士道が、嫌いなのです。

これは、死ぬまで、ずっと変わらないと思う。

ぶっちゃけた話をすると、日本に帰ってきてから、やはり、ヨーロッパにいる期間もあってよかったと思いました。

日本人について(もちろん自分を含めた)、改めて、考えさせられた時間でもありました。

武士道の精神からは、決して、ナチュラルな純粋な音楽は奏でられません。

個人的に、いろいろな人と接してきて、そう思います。

純粋に長く、音楽と過ごしていきたい!そういう気持ちで臨まなければ決して、音楽そしてピアノは身につかない。技術を習得するためには、多くの時間や労力を使います。それを惜しむのならば、最初から、やらない方がいいとも思います。(これは個人的に思っていることなので、ご了承ください。)

音楽を学ぶということは決して、飾りやアクセサリーではなく、それを手に入れるためには、もちろん付加価値もたくさんありますが、苦難もたくさんあります。


-もし、読んでいて、考え方が違うと思われた方は、これ以上読まないほうが良いかもしれません。-

一度、そのような精神は捨ててしまなければなりません。

そうしないと、例えばヨーロッパの純粋なポーランド人からも認められる、本当のショパンを奏でられる、日本人はこれ以上、育たないのかもしれないと、こんなことは私ごときの人間が言うことではないですが、

そう思います。

もちろん次のショパン国際コンクールの審査をされる小山 実稚恵さん、宮谷 理香さん、高橋 多佳子さんや一度だけ生演奏を聴けたことがありますが最近若くして最近ご結婚された関本 昌平さんなど(あくまでも、最近私が実際に足を運び、聴くことの出来た演奏会のみ)、現在、私個人としての好みの演奏を(ごめんなさい。上から目線で・・・)されている演奏家も多くいらっしゃると思います。(女の方が若干、多いですね。)

またこの方はわたしが非常に憧れている方なのですが、、表現力が非常に豊かで、時に非常に傷つきやすく、いつも人に元気を与えてくださる、先輩ピアニストの方(お名前はここでは秘密にさせてください。。)は、

ヨーロッパでも、認められ、これから日本のクラシック界を引っ張っていってくださる存在であることは間違いないと確信している

ピアニストさん!

また、これから年末にかけて、いろいろな演奏家の方の演奏を拝聴することもでき、(日本のピアノ界のトップを駆け巡っている方々、若手の素晴らしいピアニスト)非常に有意義な年末となりそうです。

日本で、活動されるのは、正直、簡単なことではないと思いますが、日本のクラシック界を支えてくださる先輩方が多く存在して下さっているのは、成長を見守る立場のわたしにとっては、本当に心強いです。

でも やはり、そう思っているからこそ、なかなか、日本に落ち着こうとする、日本人演奏家は少ないのではないかしら、むしろ、拠点はヨーロッパにおいたままという、素晴らしい演奏家の方もたくさんいます。

そんな方々の演奏を聴くと、やはり本当に美しく、純粋で素晴らしい音楽を奏でられます。

きっと、暮らしている地であるヨーロッパ人たちの心の広さ、にじみ出る優しさや愛情を

日々感じて生きてらっしゃるのでしょうね。そう感じます。

今の私も、数少ないけれどヨーロッパの演奏家の方と演奏できる幸せな機会を与えられ、

ご一緒に演奏させていただき、涙が出そうになることも多くあります。(こらえるのに必死です。)


残念ながら、今の日本の社会においては、少し、状況が違うと感じます。

いつも新聞の1面を見ると、本当に、心が痛みます。


もちろん、傷つけるという意味ではなく、自分を守るための戦いの場では、そういう武士道も必要なのかもしれません。


今日は、すこし、長くなりましたが、また 呟いてみました。。。

ご面倒で、ごめんなさ~いショック!