いやあ、めちゃくちゃ面白かった。

舞台版『セトウツミ』。

素材が素材だし、個人的に注目している

牧島輝と有澤樟太郎のW主演だし、

期待感いっぱいだったのだけれど、それを軽く超えてきた。

 

 一気2時間10分。最初っから笑いっぱなし。

笑い過ぎて、涙どころか鼻水まで出そう。

で、最後はちょっと胸に刺さって、でも、やっぱり笑える。

 

 高校生の内海(牧島)と瀬戸(有澤)が

土手に座ってユル~い会話を交わしている。

ほぼ、それだけの話。

 

 内海は頭脳明晰、成績優秀。

放課後、塾に行くまでの時間を、この場所でつぶしている。

能天気っぽい瀬戸は、打ち込んでいたサッカー部を故あって辞め、

暇をつぶししている。

 

©吉濱篤史 提供:梅田芸術劇場

 

 どう見ても合いそうもない二人が、まったりと日々を重ねて

なんだか友情めいた絆を築いていく。

なんか青春だなあと、笑い転げつつ、ほのぼの思っていたら、

クライマックスではズキッンきたりもする。

(と言っても、なんのことやら…かもですが)

 

 原作は此元和津也の人気コミック。

もっとも、私自身はコミックは読んでなくて、

池松壮亮と菅田将暉がW主演した映画(2016)しか見ていない。

TVドラマ化もされているが、そちらは未見だ。

 

 映画化された頃は、原作漫画はまだ連載中。

その後に完結した原作を、舞台化したものが、これだとか。

だからラストの仕かけは、けっこう驚いた。

 

 二人のやりとりは、どれも面白いのだけれど、

「絵しりとり」のくだりには大爆笑。

二人が交互に描く絵の発想が、想像超え。

ちなみに、描いた絵は舞台後方のプロジェクターに映る。

 

 それにしても、牧島輝と有澤樟太郎のポテンシャル高い。

この前まで『キングダム』ですごいアクションやってたけど、

こういうのも似合っちゃうんだね。

聞けば、この舞台、二人のアイディアからスタートしたそうだ。

 

5月27日~6月4日(日) 東京・東京芸術劇場プレイハウス

6月9日(金)~6月11日(日) 大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

6月13日(火) 名古屋・日本特殊陶業市民会館ビレッジホール