もう、ほとんど奇跡。

花總まりのエリザベートのことだ。

相変わらず美々しくて、エリザそのもの。

 

 思えば、1996年の日本初演@宝塚雪組のエリザベート女優だ。

東宝版にエリザベートで初お目見えしたのア2015年。

以来、今回で4度目だっけ…。

2020年版はコロア禍で中止になってしまったけれど、

その2年後の今回も姿を見られて、本当にうれしい。

 

 などと出演回を数えてしまったのは、

そんなに長い間エリザベートを演じているのに

美しいままなことに驚いたから。

で、演技は磨かれてきているから、

冒頭の少女エリザが愛らしい。これも驚かされた。

 

写真提供:東宝演劇部

 

 対するトート役は古川雄大。

これも思えば、花總エリザが登場した年にルドルフ役で

初参加した俳優だ。

2019年からトート役になって…いやぁ、歳月を感じてしまう。

2度目となるトート、間にストレート・プレイなどの”武者修行”も

あったおかげが、前回よりずっと艶やかで繊細な演技だ。

 

 花總エリザと古川トートが相対すると、もう絵のよう。

眼福だなあと思うし、王道だなあとも思う。

 

 ルキーニは今回初登場の黒羽麻璃央。

すごくいい。見栄えはするし、歌えるし、演技にクセがないし。

2022年版の収穫のひとつかもしれない。

もしかしたら、数年後のトートかも。

かつてはなかったルキーニ→トートのコースも

今回の山崎育三郎トートで確立されたことだし。

 

写真提供:東宝演劇部

(山崎育三郎は、このVerに出演していないけれど)

 

 そうそう、この回のルドルフ役は立石俊樹。

以前『ロミオ&ジュリエット』でティボルトを演じた時から

個人的にはチェック・マークつけてた人。

やっぱり、いい。演技に血流を感じる。

夢見る繊細な皇太子というより、改革に挑む皇太子。

 

 この回の観劇は10月28日ヨルの部。

もう一組、愛希れいかエリザと山崎育三郎トートVer

については、次回。

 

11月27日(日)まで、東京・帝国劇場

12月5(月)~12月21日(水)、名古屋・御園座

12月29日(木)~2023年1月3日(火)、大阪・梅田芸術劇場メインホール

2023年1月11日(水)~1月31日(火) 福岡・博多座