大型ミュージカル『ミス・サイゴン』。

2020年の公演がコロナ禍でなくなってしまったので、

本当に待ちわびた上演だ。

そして、今回は日本版『ミス・サイゴン』30周年。

もう、そんなに過ぎたのかとシミジミ。

 

 その全キャストの初日が、ようやく先週8月3日に開いた。

コロナ禍でプレビュー中の7月24日から7月28日までの公演が中止になったものの、

7月29日には無事に本公演の初日が開幕。

以降はつつがなく公演を続けていて、いまのところホッ。

このまま無事に公演が続いてほしいと祈るような気持ちだ。

 

写真提供:東宝演劇部

 

 全キャストが初日を迎えるためには最低4回の公演が必要。

なにしろ、主演エンジニア役の俳優が4人、

ヒロイン・キム役の女優が3人いるのだから。

 

 7月29日の本公演初日キャストは、

エンジニア:市村正親

キム:高畑充希

クリス:小野田龍之介

エレン:松原凛子

トゥイ:神田恭兵

ジジ:青山郁代

 

 そのカーテンコールは、こんな。

写真を見れば分かるけど、この日の出演キャストじゃない俳優も

出ていて、なんか豪華だ。

 

写真提供:東宝演劇部

 

 で、私がようやく見られたのは8月2日(火)18:00の回。

 

エンジニア:伊礼彼方

キム:高畑充希

クリス:チョ・サンウン

ジョン:上田哲也

エレン:松原凛子

トゥイ:西川大貴

ジジ:則松亜海

 

 伊礼彼方は初エンジニア。すごくいい。

チンピラ感にそこはかとなく漂う屈託。歌の表情も豊か。

 

 やはり初キムの高畑充希は、もう圧倒的。

歌唱力の確かさはもちろん、やっぱり演技力の勝利かな。

登場早々のオボコい感じ、3年後の強くてでも純な感じ。

先だっても『奇跡の人』でサリバン先生を演じていて、

これが素晴らしかったんだけど、いやあ、すごい女優だ。

 

 初トゥイの西川大貴がまた良かった。

一途なところ、すごく出ていて。

個人的には、このミュージカルのキモはトゥイ。

演出もだけど(いまの演出はいい)、きっちり歌えて

かつキムへの想、ベトコンの必死さは必須。

 

写真提供:東宝演劇部

 

 今回、チケット争奪戦がすごかったうえ、

プレビューの大半が中止になってしまったから、さらに大変。

メイン・キャラクターを全部見られる人なんて、いるんだろうか。

いや、いるのだろうけど。

 

 とりあえず、もう1度、別キャストを見に行く予定。

楽しみだけど、無事に公演できるか心配も。

 

8月31日まで東京・帝国劇場