開幕からカーテンコールまで、ずっと和みっぱなし。

ミュージカル『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』観劇時のこと。

そう、世界一有名なビーグル犬スヌーピーが登場する

コミック「ピーナッツ」をミュージカル化した舞台だ。

 

 2017年に上演された作品の再演で、

中川晃教が引き続きスヌーピー役を演じている。

で、チャーリー・ブラウンをはじめ他のキャストは

全部新しくなっている。

 

写真提供:東宝演劇部

 

 チャーリー・ブラウン役の花村想太が、

ほんわかと愛らしく、とても似合っている。

もともとの持ち味はこっちなのかも。けれど、

昨年の『RENT』のマーク役がすごく印象的だったので、

その振れ幅にちょっと感心してしまう。

歌、うまいし。

 

 中川晃教のスヌーピーが、かわいい。

2度目だし、もう自由にして安定の極み。

ここぞというときに突っ込むのも、

自分ワールドに浸って突っ走るのも、かわいい。

もちろん、歌、うまいし。

 

 チャーリー・ブラウンの妹サリーを演じる

林愛夏が、めちゃくちゃ魅力的。

エネルギー・ゲージがゼロから一気に100に振れちゃうような

テンションのもっていき方、すっごく自然。いいなあと思う。

 

写真提供:東宝演劇部

 

ライナス=岡宮来夢、ルーシー=宮澤左江、

シュローダー=植原卓也といったカンパニー。

「ピーナッツ」の有名エピソードをスケッチふうに

繰り広げたあとの、ラスト・ナンバー「Happiness」は、

ことさら優しく胸に広がる。

 

 シンプルなメロディーに載せた、

幸せはなんでもない日常、といった主旨の歌詞。

この歌、この作品に常より癒される気がするのは、

今のうっとうしいご時勢のせいもあるのかもしれないけれど。

 

4月11日まで、東京・シアタークリエ

4月15日~18日、大阪・サンケイホールブリーゼ

4月40日、愛知・日本特殊陶業市民会館ビレッジホール

4月23日、長野・長野市芸術館メインホール