予想外の展開が次々に待っている。

といっても、サウペンスではなくて、

最後は温かな気持になれるヒューマン・ドラマ。

『秘密への招待状』は、そんな映画だ。

 

© ATW DISTRO, LLC 2019

 

 もとは2006年のアカデミー賞外国語映画賞にも

ノミネートされたデンマーク映画。

それに惚れこんだジュリアン・ムーアがプロデュースにも参加し

ハリウッド・リメイクされたのが、これ。

 

 インドで孤児院をきりもりするイザベル(ミシェル・ウィリアムズ)は

大口の寄付を検討中の支援者に呼ばれて、ニューヨークに赴く。

支援者は、メディア事業のオーナー社長テレサ(ジュリアン・ムーア)。

多額の寄付をオファーされたイザベルは、

テレサの強引な誘いで、彼女の娘グレイス(アビー・クイン)の

結婚式に列席することになる。

 

© ATW DISTRO, LLC 2019

 

 結婚式に行ったイザベルは、そこで思いがけない人物と再会する。

それは、テレサの夫オスカー(ビリー・クラダップ)。

彼は、イザベルの昔の恋人だった。

少しずつ現われ始めた秘密は、それだけではなかった…。

 

 と、これ以上はネタバレになってしまうので、触れないでおく。

最終的には、イザベルとテレサの友情というか、

女性同士の絆に集約されることだけは、まあ、言ってもいいかな。

つまり、後味のいい映画なのだ。

 

© ATW DISTRO, LLC 2019

 

 ドラマの背景となって、映し出される風景も魅力だ。

エネルギッシュなインドの街。

打って変わって、スタイリッシュなニューヨークの街。

そして、ニューヨーク郊外(たぶんロングライランド)の

緑豊かで端正な風景。

 

 旅行どころか外出さえもままならない今、

映像で世界を回るのも悪くない。

もちろん、映画のドラマそのものに感じ入ったうえで。

 

配給:キノフィルムズ

2月12日(金)、 TOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショー