やっと見られた。

土屋太鳳と加藤和樹コンビの「ローマの休日」。

二人とも、役にも、コンビとしても、すごく似合ってる。

似合いそう、とは思ってたけど、それ以上。

しばし、「ローマの休日」の世界に心を遊ばせたのだった。

 

写真提供:東宝演劇部

 

「ローマの休日」は、もちろん、

あのオードリー・ヘップバーン主演の不朽のロマンス。

ヨーロッパを歴訪中の小国の王女アンが、

おしのびで過ごすローマの一日を描いた物語だ。

彼女を助け、街を案内する新聞記者ジョー(グレゴリー:ペック)は

王女のおしのびルポを書いて特ダネにしようと

しているのだが…、というストーリーは、

もう言わずもがなだろう。

 

 いまも人気のこの映画がミュージカル化されたのは

1998年のこと。大地真央と山口祐一郎の主演だった。

その再演からすでに20年、ブラッシュ・アップされての登場だ。

本当に、前の公演よりスッキリ整理されてて、とても軽やか。

舞台全体が良くなっている印象だ。

演出は初演以来の山田和也。

 

写真提供:東宝演劇部

 

 土屋太鳳が、チャーミング。

様子が愛らしいのもあるけれど、動作がとてもきれいなのだ。

さすがダンスの人、と思う。

実は、歌唱力、秘かに勝手に心配してた。

でも、ちゃんと歌えてた。声もよく出てるので、

回を重ねるともっと上手になりそう。

ダンス・シーンはさすがに素敵。

もっとダンス・シーンを増やしてあげて~とか思ってしまう。

 

写真提供:東宝演劇部

 

 加藤和樹が、なんかうまくなってる。

相変わらずかっこいいし、そのうえで、

なんだか大人っぽい雰囲気。

軽やかに笑いを誘う、余裕の演技にも見える。

土屋太鳳とのコンビだからだろうか。

その意味でも、相性ぴったり。

 

写真提供:東宝演劇部

 

 それにしても、土屋太鳳が時々オードリーに

似てて、驚いた。特に髪を切った後。

スクーターで暴走するシーンなんて。

メイクのマジック、すごい!とヘンなところまで

感心しつつ、楽しんでしまったのだった。

(あ、聞いた話ではメイク、すごく工夫したそう。)

 

10月28日まで東京・帝国劇場

その後、名古屋・御園座、福岡・博多座。