タングに癒された~。

 

 10月3日に初日の幕を開けた

劇団四季のオリジナル・ミュージカル

「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を見て来たのだ。

 

撮影:阿部章仁

 

 いきなり、タングと言われても分からない人もいそう。

これ、英国の作家デボラ・インストールの小説に登場する

見た目はちょっとボロちいロボットの名。

小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」は各国で翻訳され、

日本でもベストセラー。続編、続々編も出ている。

だから、知ってる人は、ものすごくファンだったりする。

 

 そのタングが、劇団四季のミュージカルになった。

四季が16年ぶりに送り出したピカピカの新作として。

(あ、ファミリー・ミュージカルはカウントしないで、です。)

 

撮影:阿部章仁

 

 英国に住むベンの家の庭に、ある日ロボットが現われた。

アンドロイドが普及してきたその時代にはそぐわない、

箱を重ねたような外見で、いかにも旧式。

しかも、シリンダーにヒビが入っている。

妻のエイミーは「粗大ごみに出して」というけれど、

「タング」と名付けたロボットにベンは愛着を抱いていく。

 

 父母の急死のショックや、仕事の目標を見失ったことから

ずっとニートだったベンは、タングと旅に出る。

壊れたシリンダーを修理できる人を探して、

アメリカのサンフランシスコからヒューストン、

そして日本の秋葉原、さらに…。

 

撮影:阿部章仁

 

 旅のなかで成長し、さまざまな絆を結んでいく、

という、バディものにしてロード・ストーリー。

ミュージカル版も、やっぱり楽しくて、ほのぼの。

休憩入れて3時間という上演時間も、あっという間だ。

 

 なんたってタングがかわいい。

日本語版文庫の表紙絵(酒井駒子さんの絵)の

タングを、ちょっぴり無骨にした感じかな。

これを二人がかりで動かすのだけれど、

タングと俳優たちが一体化して、

温かく愛嬌のあるタングが出現。

 

 初日の出演は、

ベン:田邊真也、タング:齋藤洋一郎、長野千紘

エイミー:島原ゆきみ、ボリンジャー:野中万寿夫

ほか。

 

 そうそう、ロビーに展示されたグッズがかわいいのだ。

酒井駒子絵のポスター・ヴィジュアルを

展開したグッズ類。

スマホケースを思わず買いかける。

でも、そこでは売ってなかったんだよねー。

 

東京・浜松町 劇団四季 自由劇場でロングラン