ひとつのメロディーが、頭の中でぐるぐるして、

気付けば口ずさんでいる。

ミュージカルを見た後の「あるある現象」だけど、

それが1週間も続いている。

つまり、1週間前に見てから、ずっと取りつかれてるってわけで。

 

 ミュージカル「Fly By Night~君がいた」の楽曲は、

それほどキャッチーだった。

楽曲も、だけど、ドラマがまた素敵だった。

 

 

 物語の背景はニューヨーク。

1964年11月9日から、ちょうど1年後まで。

登場人物は6人プラス1人。

 

 サンドイッチ屋で働く青年(内藤大希)。

その父親で、妻の死から立ち直れない男(福井晶一)。

田舎町から出てきた女優志願(青野紗穂)。

彼女に頼まれ一緒に出てきた姉(万理紗)。

脚本家でプロデューサー(遠山裕介)。

サンドイッチ屋の主人(内田紳一郎)。

 

 プラス1人は、ナレーター(原田優一)。

ナレーターによって紡がれるのは、

6人が出逢ったり、出逢わなかったりする群像劇だ。

 

 

 ラストの設定は、1965年の大停電の夜。

 

 とくれば、「あ、結末、分かった」とか思うでしょ?

「大停電の夜に」といった映画もあったし。

でも、予想はたぶんハズレだと思う。

み~んなまとめてハッピーエンディング、

とは、ならない。

でも、なんだか胸の奥に灯りが点るような、

ちょっとオトナのチャーミングな物語なのだ。

 

 

 キャストが充実。

原田優一くん七変化(七つはないけど)とか

いろいろ見どころはあるけれど、

個人的には内田紳一郎さんがヒット。

 

 もとはオフ・ブロードウェイの上演作。

日本語上演台本・訳詞・演出は板垣恭一。

 

9月13日まで東京・シアタートラム、

9月19~22日は横浜』赤レンガ倉庫で上演。

Live配信もあり。詳細は、以下のリンクにどうぞ。

https://www.consept-s.com/fbn/

 

 

写真提供:conSept