ずっと休んでいたシアタークリエが、

新作ミュージカル2本の同時上演で再開した。

うれしい!

 

 もっとも、リアル開場じゃなくて、無観客公演ののライヴ配信なのだけれど。

それでも、うれしい。

どんな形であれ、劇場が稼働していること自体がうれしい。

 

 11日19時から配信されたのは、このために作られた

新作ミュージカル2本。

ともに、30分ほどの長さの「CALL」と「Happily Ever After」。

 

「CALL」は、劇場へのラブ・レター。

田村芽実、妃海風、森本華の三姉妹らのガールズバンドが、

廃墟で観客もいないまま演奏している。

実は、その廃墟はシアタークリエだったことが、

壊れた撮影用ドローン(木村達成)の登場で明らかになる。

 

 劇場という、場所と時間を共有するなかで生まれる化学反応。

その素晴らしさを描いて、ちょっぴり切なくも温かな作品だ。

脚本・演出は三浦直之。作曲は夏目知幸。

音楽がとても素敵。伸びやかで、耳に入りやすい。

♪誰も聞いてくれないなら~、というフレーズを、

気付けば口ずさじゃったりしでいるくらい。

 

 2本目の「Happily Ever After」は、絆と希望を描く心優しい作品。

自粛で両親の仲が刺々しくなっている日々。

娘のマリア(生田絵梨花)は、夢の中で見知らぬ青年(海宝直人)と出逢う。

それぞれが、これは自分の夢だと主張し、牽制し合いながら、

やがて二人の心は交い合っていく。

 

 夢を共有することから生まれる絆と希望。

乙女チックでロマンティックな、愛らしい作品だ。

作・演出は根本宗子。音楽は清竜人。

ピアノ1本の演奏に、生田と海宝の歌唱力が生きる。

 

(全然関係ないけど、これ見てるうち

「フロイト1/2」を思い出した。川原泉の名作漫画。

夢を半分こするってのが、連想ポイント。)

 

 新作ミュージカル2本上演(ただし、配信)は

「TOHO MUSICAL LAB」のプロジェクト。

LAB=実験室と謳っているように、

2チームそれぞれが1か月で制作した実験的な作品だ。

でも、急ごしらえ感はなく、じっくり楽しめる。。

 

 配信は13日までだそう。(あ、もうすぐ終わり。)

もっと長く配信すればいいのに、と思う。もったいないな。

 

 劇場が、「ちゃんと、生きてるよ」って言ってるような試み。

早く、もっと元気に、フルパワーになってほしいな。。