映画 “金子文子と朴烈” 박열
2017年 129分
イジェフン × チェヒソ × キムインウ × キムジュンハン
山野内扶、金守珍、趙博、柴田善之、小澤俊夫、佐藤正行、金淳次、松田洋治
〈関東大震災の騒乱に乗じた日本人による朝鮮人の虐殺と、その火消しに利用された韓国人の朴烈(パクヨル)と恋人で日本人女性 金子文子の物語〉
ラテさんからパクったあらすじ↓
(是非、ラテさん→カナ+さん→じおんおんまさんと遡っていってください)
1923年、東京。社会主義者たちが集う有楽町のおでん屋で働く金子文子(チェヒソ)は、「犬ころ」という詩に心を奪われる。この詩を書いたのは朝鮮人アナキスト(無政府主義)の朴烈(イジェフン)
出会ってすぐに朴烈の強靭な意志とその孤独さに共鳴した文子は、唯一無二の同志、そして恋人として共に生きる事を決めた。
ふたりの発案により日本人や在日朝鮮人による「不逞社」が結成された。
(ミンジヌン、パクスジャン、ハンゴンテ、チョンスンウォン、ペジェギ、チェジョンホン、ユンスル等)
同年9月1日、日本列島を襲った関東大震災によって国は混乱に陥った。
「復旧が最善ではありません!収拾より対策。戒厳令を発令、暴動が起きたら我々が標的になる。それを避けるために他に目を向けさせる」とした上で朝鮮人の虐殺を煽る内務大臣・水野錬太郎(キムイヌ)
「名分は朝鮮人たちが井戸に毒を入れ、あちこち火をつけて回っている。誰かが…そう言っていました」
自警団(イジョンヒョンら)による朝鮮人狩りが始まった。
「15円50銭」と上手く言えなかったら朝鮮人と見なし、子供であっても槍でひと突き
二人が収監された市ヶ谷刑務所所長・藤下(横内洋樹)
二人の弁護士は人権派の布施辰治(山野内扶)
大審院裁判長・牧野菊之助(キムスジン)
社会のどん底で生きてきたふたりは、社会を変える為、そして自分たちの誇りの為に、獄中で闘う事を決意する。ふたりの闘いは朝鮮にも広まり、朝鮮から新聞記者(クォンユル)もやってくる。
日本人や日本で活動する韓国人俳優たちが多く出ていますので、日本語の台詞は字幕が必要ないくらい聞き取りやすいです。
日本語が綺麗な韓国人俳優を見ると、
何故?って知りたくなっちゃうんです
金子文子を演じたチェヒソは、多分多くの方が日本人だと思ったはず。
小さい頃に大阪で暮らしていたそうですが、他にも英語、イタリア語、中国語までできるそうです。
韓国語をたどたどしく話す所まで完璧に日本人だと思いました。
笑顔がとっっっても魅力的♡
金子文子がハマり役過ぎて、他で見ても分からないかも
そしてキムジュンハンがこれほど綺麗な日本語を話すとは予想外でした。
好感度が上がりますね。
バンド時代に日本で生活していたそうです。
キムイヌ(キムインヌ)やキムスジン(金守珍)も日本で長く活動している俳優さんです
不逞社の栗原一男(後に一夫)を演じたハンゴンテ(写真左)は在日三世、
チャンテソンを演じたチェジョンホン(写真右)も日本語の発音が綺麗でした
ミンジヌン(写真中央部)は...日本語頑張ってました
内田康哉を演じたチョバク(趙博)も日本で活動されています
他にも日本人を演じた韓国人俳優が数名いましたが、どなたもホントお上手でした
数秒ですがウィハジュン(“イカゲーム”の刑事役)が出ていました♡ウィハジュンは日本人役ではありません
朴烈事件って水野錬太郎が完全に悪いわ💢
悪いと分かっていながら従ってしまった人達もね
帝国時代の権力者って...
日本では制作できない歴史ですよね
「日本の権力には逆らうが、民衆には親近感を抱いている。敵は民衆ではない」
と言っていた朴烈は逮捕された時21歳です
1926年(24歳)死刑判決を受けるも、恩赦により無期懲役に減刑
第二次世界大戦終戦後の1945年(43歳)に釈放される
その後朝鮮に戻るが、
朝鮮戦争(1950〜1953)で捕虜となり北朝鮮に連行され、
スパイ容疑で処刑された(71歳没)
無政府主義者から反共主義へ、さらには容共へと思想転向していったそうです
朴烈のその後の人生も波瀾万丈だったのですね
金子文子は無期懲役になってから3年後に獄中で自殺したそうです。
彼女は辛い幼少期を過ごしてきたのに、
(ドラマでは)明るく、威勢の良い潔い女性でした。
朴烈と出会って花火のように咲いて散っていった人生、
この映画の金子文子の存在は、むしろ朴烈より印象的でした