《マンションの“お試し”OK! 住みたくなければ返金》

マンション購入保証サービスの「カウトキ」は都内の中古マンションで購入者が90日間の「お試し住み」をしたうえで、そのまま住みたくなければ購入時に払った費用を全額返金してもらえます。新型コロナウイルスの影響で家族で過ごせてテレワークのできる広い部屋などの需要が増える一方、十分な内見ができなかったり、住んでみなければ分からない周辺環境への不安を解消できるとして期待が集まっています。

 

 

なるほどね。

 

確かに数千万も払って、買ったら数十年住むことになるであろうマンションを、一晩も過ごすことなく買うってのはかなりリスキーだったよね。

 

ただ、“試し住み”なんて無いのが当たり前の買い物だったので、消費者もそういうものだと疑いもせず受け入れていた。

 

試し住みできないからショールームに家具を置いたり植物を置いたり、そこでコーヒーを淹れて出したりしてるワケだし。住んでるイメージできるように。

 

本来は一度住んでみた方が確かに良いよね。

 

ただこれも商売の手法なので、売り手買い手のWINWINが無ければ成立しない。つまり売れない。

 

 

メリットの部分で言えば、買い手からすればこれまでできなかったお試しができること。これは大きなメリットだね。

 

そして商売において、「お試しからの購入」というのは試さない時よりも格段に購入確率が高い。なのでそこが売り手側のメリットと言える。

 

デメリットは、まず買い手としては試し住みしてしまうと、「他を探すのが面倒になる」「断りにくくなる」といったところ。

 

それに試し住み自体も結構面倒だしね。試してみたい気持ちの反面、面倒臭さもある。今住んでる家もあるし、仕事だってあるし。

 

売り手側のデメリットとしては、住まわせることで悪いところも見せてしまうことになること。

 

買い手は試し住みすることで愛着も沸くが、高い買い物なのでナーバスになっているからちょっとしたことも気になってしまう。

 

買ってから気付いた分には、お客はポジティブに捉えるから「これくらい何てことない」と思うのだが、買う前ならちょっとしたことも気になってしまうものだ。

 

あとは販売まで時間がかかることかな。

 

1つの部屋を例えば4家族が3ヵ月間ずつ試して買わなかったら1年間売れずにタダで住まわせたことになる。マンションの価値も1年分下がる。

 

実際は3ヵ月も試す人はいないと思うけど、可能性としては無くはない。リアルに1週間を52組が試して買わなければ同じく1年分の損が生じることになる(さすがに52組に断られる物件なんて絶対売れないけど笑)。

 

 

ということで、結論としてはまあたいしたWINWINにはならないので売上アップもたいしたことない程度。

 

「お試し住みできます!」というキャッチ自体がお客を呼び込めるのでそこだけかな。

 

実際にお試し住みする人は少ないだろうし、したとしても多分1泊2泊くらいのものだろうね。

 

3ヵ月も住むような人は逆に買う気無いでしょ。ただの家無しの可能性がある。まあその辺は事前に調査するだろうけど。