昨夜テレビで、大江戸温泉物語がホテルの再生コンサルをしてるというのをやっていた。

 

そんなことしていたんだね。知らなかった。

 

人気が無くなったホテルをコンサルして、業績回復させると。

 

同じコンサルとして興味があったので観てみたのだが、その方法がちょっと納得できないものだった。

 

コンサルでの取り組み内容は、ザックリ言えば「コストカット」と「値下げ」だった。

 

仲居を止め、部屋食を止め、浴衣はチェックイン時にフロント前で客が自分で選んで持っていく。

 

価格はこれまで1名2万円くらいだったのを1万円以下に。

 

でもこれはこれまで2名用だった部屋をソファーベッドを置いて4名で泊まれば1人1万円と。

 

これ、「マーケット」を変えただけだよね。

 

ホテルを3つのランク、「高級」「中堅」「庶民的」に分けたとする。

 

このホテルはもとは「中堅」。で、それを「庶民的」に下げた。つまり「庶民的」のマーケットに移行した。

 

依頼主のホテル側がそれでもいいならまあいいけど。「背に腹は代えられない」って状況だっただろうし。

 

これで「庶民的」マーケットのお客が来ることとなり、業績回復できた、と。

 

でもこれで、これまで来てくれてたお客は当然来なくなる、という側面も忘れてはいけない。

 

それなりのサービスがあったからこそ、庶民的ホテルには行かずにそこに来ていたのだから。

 

 

大江戸温泉物語はこれで全国のホテルを数十か所を再生させていると。

 

でも「庶民的」マーケットに移行しただけなので、結果的に安さを売りにしていた他のホテルが押し出される形で業績を落としているはずだ。

 

まあそこは競争だからお客を逃した方が悪いのだが。

 

 

とにかくなんだかモヤモヤした。

 

これで「コンサルして再生しました」なんて言って欲しくないなと。同業としては。

 

コンサルなら「中堅」マーケットを保ったまま、その中で再生しないと。それがコンサルの腕の見せどころなんじゃないかな。