IT大手のヤフーは、インターネットで検索されたことばや利用者の位置情報など、大量のビッグデータを外部に販売する新たなビジネスを始めた。専用のウェブサイトで調べたいキーワードを入力すると、そのことばを検索している人の性別や年代ごとの動向、一緒に検索されたほかのことばなどが分かり、商品開発や価格設定といったさまざまな活用方法があるとしている。記者会見したヤフーの川邊健太郎社長は「個人情報の保護を第一とし、より使いやすいもの、効果があるものにアップデートを繰り返し、事業の柱にしていきたい」と話した。いずれも名前や住所といった個人情報は対象ではないということだが、利用者に根強い不安もあるだけにプライバシーの保護に対する万全の取り組みが求められる。と。なるほどね。
まあ簡単に言うと、企業におけるマーケティングデータを外部から買えるってことだ。どれくらいのものをいくらで販売するのかわからないけど、これまで企業内で時間とお金をかけてやってきたことが買えるから、“時間” の節約になるね。“お金” の方の節約になるかは価格によるけど、手が出ないような価格にはしないはず。多分、「ん~、、こっちも買っとくか」みたいな憎らしい価格設定をするはずだ。
商売をする上で、マーケティングはとても重要だ。どんなに良いモノを作っても、それを欲しがる人がいなかったら売れない。魚がすごく好きそうな釣りのルアーを作っても、それを学校のプールに垂らしたら何も釣れない。逆に、小学生の工作のようなルアーでも、飢えた魚がウジャウジャいる海に投げ入れたらバンバン釣れる。マーケティングとは、どこにどんな魚がいて、どんなルアーを好むのか調べる作業だ。なので商売をする上で、このマーケティングさえ間違えなければ、売れる商品づくりができる可能性が生まれ、それが売れる可能性が生まれる。“可能性” と言ったのは、最重要は「販売戦略」だから。マーケティングデータを受けて、商品本体だけでなくその価格や売り方も作る。これが販売戦略だ。マーケティングデータはこの販売戦略を作るための資料の一つ。なので買えるからってこのヤフーのデータに手を出しても、商品が売れる保証はない。マーケティングが苦手な企業、つまり “売れてない” 企業は喉から手が出るほど欲しいものだろうけど、ヤフーにしてみればそれで商品が売れなかったとしても何の責任も無い。うまく活用できなかった購入者が悪いってことになる。大事なのは「戦略」。そこ、気を付けてくださいね。
