「自分の理想」と「本当に相性の良い」相手は、違うのかもしれない。保護犬猫とのマッチングサイト「OMUSUBI」では、ユーザーが「休日の過ごし方」や「どんな性格の子と暮らしたいか」など6つの質問に答えることで、自分自身では気づかない「潜在的に相性の良い保護犬猫」に出会うことができる診断機能をスタートさせた。ペットを迎える際、今までは迎える人の好きな種類や見た目で選ばれることが一般的だった。しかし犬種・猫種は300種類以上あり、それぞれの性質は異なっている。相性を考えずに迎えた結果、ミスマッチが生まれることもあり、最悪の場合、飼育放棄へ繋がってしまうケースも。そういったミスマッチを応募の段階で防ぐとともに、自分の好みだけで探していたら出会うことのなかった「意外だけど、よく考えると自分に合っている子」を提案することで、マッチング率を高めていこうという試みだ。日本では、ペットの家族化が進む一方で、大量繁殖や飼育放棄によって年間4.3万匹、単純計算で、1日におよそ「118匹の犬猫」が殺処分されている。OMUSUBIの相性診断は、今まで選ばれにくかった犬猫たちにもスポットライトを当て、「一生の家族」に出会う機会を創出する。現在、約80団体が登録し、これまでに185匹の保護犬・保護猫がOMUSUBIを通して新しい家族と結ばれたと。なるほどね。
保護動物についてはもう慢性化した問題だ。こんなに殺処分が増えている一方で、ペットショップでは子犬子猫が販売されているという矛盾。まるでコンビニ弁当じゃないか。人間と同じ生き物なのに。殺処分される動物のうちの1割は飼い主からってCMでやってたよね。全く意味がわからない。ただ、保護動物とのマッチングに際しては、これもちょっと問題があるとも思う。マッチングサイトでは写真の下に、「あと○○日で収容所行き」「あと△△日で殺処分」などと表示してあったりする。こういうサイトを見る人は、「なんとか自分たちが保護できれば」という気持ちもあるから、こういった表示も後押しになるのはわかるけど、それによってここで言っているミスマッチも生まれる可能性があるんだろうね。難しいな。
この問題の解決はやはり善意だけでは無理だ。だからこれはビジネスの問題として考えた方がいいんだろうな。人(顧客)の動物を飼う理由はいくつかあるだろうけど、そのうちの1つの「飼うならかわいい子犬子猫がいい」という心理。これがこの問題の最大の原因なんだけど、この心理は消せない。でもここさえ消せればこのビジネスは解決できる。この心理が一番強く働くのは最初の部分。飼う前と飼った直後。そこをうまく乗り越えること。逆を言えば、成犬成猫でも買い始めてしまえば情が湧き、「かわいい子犬子猫欲」は薄れ消える。なのでこのフロントの部分をどう乗り越えるかだな、ビジネス的に考えると。
でも、今答えを出すのは止めよう。もうちょっと考えたい。自分で言うのも何だが、普段はササッと「こうすればいいんじゃん」とクールにクレバーに問題解決する僕なんだけど、いい解決策が今はなんだか思いつかない。命がかかわってるからか勝手にプレッシャーを感じてしまっているのか。僕らしくない。
