10月1日から消費税がついに10%に上がる。10万円の大きな買い物をすれば1万円も税金を払うことになる。これまでより2000円も多く支払わなければいけない。高額な商品を買うなら、今のうち。しかも家電商品は、増税前に大手量販店がセールを行うと見られる。元大手家電量販店勤務で、現在は経営コンサルタントの堀田泰希氏が言う。「家電量販店としては、消費増税前の駆け込み需要には大いに期待しているはずです。増税後は売り上げが落ち込むので、その前にできるだけ売り上げを稼ぎたいという気持ちもあります。量販店の多くは毎年8~9月に決算セールをしますが、そこに『増税前の』というフレーズをつけて、さらに大きなお買い得セールを実施するところも多いでしょう」。だってさ。なるほどね。
割愛させてもらったが記事はこの後、買うべき家電を、メーカーの人間が書いたかのように詳しく並べてあった。この記事自体が家電量販店の回し者が書いたんじゃないかと思うくらいの煽り広告だ。こんなのを素直に受け止める消費者はもういないとも思うが、一応僕の意見を話してみる。
まずこれは、王道の商法である「期間限定」ってやつだ。「増税しちゃうとこの値段じゃあもう買えませんよ、今ならお得ですよ」とやって煽る商法。迫る期限が消費者の頭から冷静な判断を失わせる。記事内にも “増税前の” と謳うだろうと言っているね。これ多分更に、“増税前最後の” なんてやるよ。まあホントに安くはするだろうから買っても良いだろうけど、僕から言わせれば、別にこのタイミングに無理に買わなくても大丈夫だ。損はしない。なぜなら家電量販店は、増税後の消費落ち込み対策を必ずしてくる。つまり、“増税前よりお得!” なんてフレーズを使って、更なる売り出しをしてくるはずだ。これは間違いない。売る側にとって「消費落ち込み」は「値下げ」よりも嫌なはず。なので思い切って値下げしてくる。それこそ増税前よりね。
だからもし今、ホントはすぐに買わなくても良いが「増税前の」ってフレーズに心揺れている人がいるのなら、「増税後の方が得する可能性が高いから、急ぎじゃなければ待った方がいいよ」と僕はアドバイスする。
