福井県はメガネフレームの国内生産シェア96%を占め、鯖江市はその一大産地として知られている。この鯖江市で、2019年6月8日と9日に開催された「めがねフェス2019」で販売されていた「めがねこんぶ茶」がちょっと話題になったらしい。「こんぶをレーザーでカットして、乾燥させるとくちゃくちゃになります。それにお湯をかけると、こんぶが元の形のめがねに戻るというわけです」と。なるほどね。

聞いてみれば大したことないのだが、この商品よりも、このニュースがちょっと目を引いた。タイトルに「飲めるメガネ」と。これはキャッチとしては面白いね。でもこれ、「めがねこんぶ茶」の販売元が考えたキャッチではなく、この記事を書いた人が記事タイトルとして付けたものだ。惜しいね。販売している画像を見ると、そっちは特に大した捻りは無い。「うめがねこんぶ茶」と。梅とメガネをかけてあるだけ。もともと大して売れないものなんだからもう少し捻れば良かったね。この「飲めるメガネ」なんてとても良いキャッチだが、販売者はそこまで思いつかなかったようだ。

普通に売ってるのなら「飲めるメガネ」としたとしても大して売れないけど、イベントに来た客向けなら「飲めるメガネ」と書いとけば鯖江市土産として、安いしちょっとは売れただろうね。

 

キャッチコピーはとても強い力を持っている。それで売れ行きが大きく変わることもある。ただ、「飲めるメガネ」程度だと大したことはない。安さとタイミングの合わせ技でやっと売れるかなって感じ。もっと言うと「うめがねこんぶ茶」みたいな “言葉遊び” くらいだと、売れ行きには全く影響しない。作り手の自己満足。これだと正直、やる意味が無いね。キャッチコピーはもっと脳ミソにダイレクトに働きかけて、染みついて離れないものにしないといけないよ。