中国メディア・東方網は11日、「中国で人気の日本製目薬がカナダで使用中止に。それでも中国のECサイトでは変わらず販売されている」と報じた。カナダ保健省が今年4月15日に、ニキビクリーム、目薬、洗眼液などの製品に関する注意喚起情報を発表したと紹介。情報の中で消費者に対し、ブリティッシュコロンビア州の店舗にて未承認で販売されていた日本メーカーの目薬や洗眼液が重大な健康上のリスクを生む可能性があるとして使用を中止するよう呼びかけたと伝えた、と。つまり日本で普通に売ってる目薬がカナダでは販売禁止と。なるほど。僕も普段目薬は使うのでちょっと気になった。
まず、記事には載っていなかったその、“重大な健康上のリスクを生む可能性がある” 成分て何かなと思い調べてみた。するとその成分の名前は、「ネオスチグミンメチル硫酸塩」というものだった。これがカナダでは引っ掛かったようだ。この成分の効果としては、「眼球に分布する末梢の副交感神経系を活性化させ、毛様体筋の収縮をサポートする働きがあります。夕方、パソコンの画面にピントを合わせるのが辛い、画面がぼやけて見える、目がショボショボするときなどに、ネオスチグミンメチル硫酸塩が配合された目薬を使用すると、ピント調節が改善されるので、近くを見るのが楽になります。」と。僕の使っているライオンのスマイルコンタクトには入っていなかった。メーカーやその目的によっては入っていないようだ。僕の調べた限りでは、ロート製薬の疲れ目用の目薬には配合されていた。
この「ネオスチグミンメチル硫酸塩」についてカナダの専門家の見解では、「短期的には目の疲労解消につながるが、頻繁に使用すると疾病を引き起こす可能性もある」とのことらしい。
安全管理基準というのは国によって違う。日本で言えば薬品は厚生労働省や薬事法の管轄。日本で普通に売っているのだから日本の認可は当然おりている。普通にドラッグストアで買える。でも、他国ではそれが販売禁止なんだからちょっと心配になるね。日本の厚労省・薬事法と、カナダのそれとどちらが優秀かはわからない。ただ今の日本国民は、国の認可を得ているものなら “無条件に危険は無い” とまでは思っていない時代だ。全く信用していないわけではないが、情報は個人でも得ることができるから、例えばスーパーの野菜を普通に買って食べる人もいれば、無農薬オーガニック野菜を高くても取り寄せて食べている人もいる。だから今回のようなニュースがあったからといって「この目薬使ってマジで大丈夫なのか!?」と、国やメーカーに詰め寄るのはナンセンスだ。自分で調べてヤバいと思ったら止めればいい。大丈夫だと思ったら使えばいい。購入・使用の自由は持っている。何かあれば自己責任というスタンスでいるべきだ。まあ実際何かあったら訴訟になって消費者側が勝つんだろうけど、そういうことではなく、持っている “自由” を “自己責任” へ昇華させられる人間であって欲しいと思うんだよね。
