どれくらいたったのだろうか。 でもそれはどこからどれくらいなのだろうか。
ベットが個室から相部屋に変更になった、見ず知らずの他人なら拒否反応がでないことがわかったからだ。
身近に人間がいても一人と変わらないような気がした、周りはみんな製品で自分だけ不良品のように思っていたから。まあここは病院だからみんなそれぞれの形で悪い部位はあるのだろうけど。そう思うと、ここにいるだけで全員が不良品ともいえなくはない。そんな考えを持つ自分は人一倍醜いな、なんて考えた。
そんな醜い自分が嫌だったから、かもしれない。 でもたぶんもっと自分主義的な考えから、周りとなじみたいと思うようになっていた。
最初は挨拶をするようにしてみた、最低限話しかけられたら対話しようと試みた。最初に発した声がなんだったかなんて忘れたけど、低い自分の声が聞こえて安心したのを覚えてる。男ありたいとそんなに強く思っていたんだ、と気づかされた瞬間でもあった。単に今のままでいたいだけかもしれないけれど。なにかに気が付いた瞬間だったことには変わりはなかった。