【前置きはちょっと長いです】
先日、仕事の関係で、弁護士さんのお話しを拝聴する
機会がありましたが、そのなかからひとつ興味深いエピ
ソードを紹介しますね。
その弁護士さん曰く、
「昔は、法廷において、徹頭徹尾ポーカーフェイスの裁
判官が良しとされてきましたが、裁判員制度の進展等
によって、今はむしろ、自分の心証(認定事実に対する
裁判官の内心的判断)を、ある程度表情や仕草等で示
す裁判官が、結構増えてきました。弁護士としては、そ
の方がやりやすい面もあります」
とのことでした。
で、私もこれに倣(なら)いまして、2018年度下半期観
劇舞台の評価に関しまして、現段階における「心証」
(笑)を示します。
2018年度下半期(2018年10月1日~2019年3月31日)
は、今日(2019年1月31日)現在で33本の作品を観て
いますが、今のところ
①
この『ミセスダイヤモンド』がNo.1です:*:・( ̄∀ ̄)・:*。
②
で、これに追随している作品(最終的にはマイランキン
グのベスト10に残りそうな作品)として考えられるのは、
例えば、
・『無謀漫遊記』(扉座)
・『豊饒の海』(パルコプロデュース)
・『SMOKIN ’ LOVERS』(ミム・メモ脚本)
・『六月の斬る』(グワィニャオン)
・『世界の終わりで目をつむる』(東京夜光)
・『天国への登り方』(アマヤドリ)
辺りですかね、現段階では……。
(ただ、あくまでも現段階での「心証」ですので……。
例えば、最終的に、「小劇場演劇中心のランキングと
しよう…」という判断に変わりましたら、『無謀漫遊記』
や『豊饒の海』などは、敢えて落とすかもしれません。)
……ということで、『ミセスダイヤモンド』は素晴らしい
お芝居でしたが、今回は、お芝居の筋立て等にはほ
とんどふれない不思議な観劇レビュー(苦笑)を、敢
えて書かせていただきましたので、宜しくお願いいた
します。
■ 『ミセスダイヤモンド』
(ろりえ第12回公演)
(脚本・演出 奥山雄太)
【2018年度(2018年4月-2019年3月)の観劇通し番号 No.70】
【2018年度下半期(2018年10月-2019年3月)の観劇通し番号 No.29】
【2018年1月からの暦年の観劇通し番号 No.97】
【鑑賞日時 2018年12月23日18:04-20:27】
【チケット代金(前売)3,800円】
(於 駅前劇場)
【評価】
☆☆☆ と ☆☆☆☆ の間
*****************************
【評価】<その基準は以下の通りです>
☆☆☆☆☆
=このお芝居を観て3秒後に急死してもわが人生に悔いなし
☆☆☆☆
=「あの作品良かったなぁ~」と、折にふれて反芻したくなる
☆☆☆
=チケット代分くらいは十分楽しませてもらいましたよ
☆☆
=チケット代、半額でいいんじゃねぇ?!
☆
=チケット代と上演時間分の私の人生を返してくれ! ケッ!
*****************************
【短評】
(1)
下北沢の駅前劇場は、隣接するOFF・OFFシアターと
共に(ビルの)3階にあります。受付開始前に観客は、
3階からまさに階段に沿って並ぶわけですが、その長
さが、(ビルの)2階にある<ガスト>の入口辺りまで
到達すれば、まあ、なかなか人気のある舞台という
感じですかね(^_-)-☆。
が! このお芝居では、その長さが<ガスト>入口の
2階踊り場をはるかに越えて、地上(1階入口)まで到達
していましたから、ことほどさように(笑)、多くの観客の
足を劇場に運ばせた、超面白いお芝居でしたо(ж>▽<)y ☆。
(2)
お芝居の筋立ては、気持ちいいくらいシンプルです。
要するにスポ根モノです。
ビッグカメラ下北沢店女子ソフトボール部の、汗と涙と
部員間の感情のもつれ(笑)や上司等との確執……等
々が全て撹拌(かくはん)され、美味しいと同時に生きる
元気を与えてくれるジュースとなって観客に供された……
というお芝居でした(^o^)。
(一応断っておきますが、あの<ビッ「ク」カメラ>ではな
く、<ビッ「グ」カメラ>ですからね! また、チーム名は
<ベリービッグベアーズ>でして、 なぜなら、ビッグカメラ
下北沢店の前身は、下北沢にあった街の電気屋<大熊
電気(or電機)>(笑)だったからです(^o^)。)
(3)
では、このお芝居は、なぜこんなに多くの観客を惹きつけ
たのでしょうか?!
以下、その理由を、私なりに①~④とまとめてみました(^人^)。
①
主役(ベリービッグベアーズのキャプテン)に、ろりえメンバ
ーでなく、岩井七世(いわい・ななせ)さんを敢えてキャステ
ィングしたこと。
そして岩井さんが、ろりえ特有のお芝居のテイストにそった
演技を必死に頑張っているさまが、とてもステキだったこと。
中学生の頃からNHKのEテレ等の番組に多く出演し、今も
TVCM等で活躍中の岩井さんは、かなりの知名度を持って
いますし、何よりモデル等の活動歴も長い方ですから、そ
の美貌とスタイルの良さはまさに圧巻ですо(ж>▽<)y ☆。
(事実、終演後の役者面会においても、岩井さんの前だけ
が長蛇の列でしたね(*^_^*)。)
その岩井さんが舞台上で奮闘しているさまは、気高くそし
て高潔でした:*:・( ̄∀ ̄)・:*。
②
ろりえの4人のメンバーが久々に勢揃いし、ろりえ総体の
力と、「これからも一応(笑)、4人で頑張っていくんだよ!」
という姿勢を共に、演劇ファンにはっきりと示したこと。
ろりえは言うまでもなく、奥山雄太さん(作・演出)の下、
梅舟惟永(うめふね・ありえい)、斎藤加奈子、志水衿子、
徳橋みのりの4人の女優(五十音順)で構成される演劇
集団です。
が! 最近の公演では、まず全員が揃うことはなく、キャ
ストとしては、徳橋みのりさんの孤軍奮闘状態が多かっ
た感じでした。
でも、この『ミセスダイヤモンド』では、徳橋さんと斎藤さ
んがソフトボール部員を演じ、梅舟さんも、部員の活動
を追うルポルタージュ作品のナレーション担当(実質的
にはこのお芝居の狂言回しです…)という役柄で加わり、
そして志水さんも、スタッフ(客席案内兼グッズ等の売り
子)として参画していましたから、ホント、久々に4人の
お顔を拝見しました。
特に梅舟さんとは、早稲田大学近くの小劇場で、2016年
2月に上演された『ありがとねぇ!』というお芝居以来でし
たから、約3年ぶりの再会でした。お互いの近況等も話し
たりで、楽しいひとときを過ごせましたが(^o^)……。
あっ、グッズは何も買わなくて、ごめんなさいねm(_ _)m。
とにもかくにも、ろりえはやはり、4人が揃わなきゃ!!
……です(^_^)v。
(なお、参考までに、私が観た範囲で、4人全員が出演
した最後の作品のレビューを、以下に示します。また、
ついでに(笑)、『ありがとねぇ!』のレビューも…。)
【参考】
<『ろりえ』(2014年12月)のレビュー>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11970364046.html
(これ、ろりえが『ろりえ』っていうお芝居を上演したん
ですよ(^_-)-☆。)
<『ありがとねぇ!』(2016年2月)のレビュー>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12128327014.html
③
梅舟惟永さんに関する上記②の部分の説明でもちょっ
とふれましたが……。
実はこのお芝居、確かに、徹頭徹尾スポ根話なんです
が、お芝居の構造はちょっと凝ってまして、ベリービッグ
ベアーズの奮闘を追い続ける撮影クルーの視点や立ち
位置が、お芝居の節目節目でうま~く挿入され、彼らが
一種の狂言回しともなっているんですよ(*^_^*)。
そして、この撮影クルーの位置づけはラストシーンまで
維持されていて、意外な結末を引き寄せていました(^_^)。
つまり、単純なスポ根芝居と見せておいて、特に構造面
には演劇的な工夫がきちんと施されているハイクオリティ
の作品であったこと……と、③では言いたかったわけで
す(^人^)。
④
ろりえ作品の常連とも言うべき男優陣が、”鉄板”のコメ
ディアンぶりを遺憾なく発揮してくれたこと。
特に、撮影クルー監督役の尾倉ケントさん、ベリービッグ
ベアーズ監督役の高木健さん、いつものことながら、お見
事な演技でした:*:・( ̄∀ ̄)・:*。
以上、長くなりましたが、このお芝居の魅力を、①~④と、
私なりに分析してみた次第です。
(4)
Vサインの人差し指と中指の距離がビミョーに
長い(笑)、徳橋みのりさん(ろりえ)です。
みのりさんは実は、ベリービッグベアーズから、
強豪チームである西早稲田ジェンダーレス(!)
に電撃移籍してしまった徳蝮みのり(笑)役を、
演じました(^o^)。
(なので、チラシのチーム集合写真には入れず、
チラシ左下に、”卒業アルバム撮影時欠席者風”
に載っている…というわけなのです(^o^)。上の
チラシ画像を、ぜひもう一度ご覧ください。)
ろりえメンバーのなかでは、最近、一番多く舞台
や映画に出演していますので、<ろりえの末っ子
娘>(笑)という私の昔の印象は、既に完全に払
拭されました(^人^)。
みのりさんの益々のご活躍を祈ります。
また、役者面会時のご丁寧な対応に感謝申し上げ
ます。
※ 従来はよく掲載していた、ブログ末尾の詳細な
【参考】欄は、今回は割愛させていただきます。
Androidスマホからの投稿