【残像】
山頂付近。
夜明けの明かり。
雲の切れ目。
雲の海で下は見えぬ。

或いは雪によって塗り潰された山山。

季節は冬。
或いは季節も関係無いような高度。

夜と太陽が同じレベルで在る。

風は強く、空気は薄い。

日差しは有れど、とにかく寒い。

ずっとそうだった、そしてこれからも其処にに在る。



寂しくはない。
悲しくもない。
何故ならそうでしかないから。


地平線は見えない。


ただ其処に在る以上には何も無い、そして何より存在する事に意味を為す。



想像を絶する絶望は、其処に在ると云う事では無いか。