横山由加(仮)さん 東京農工大学

 

 就活を甘く見ていたので、最初はエントリーシートで落ちる日々。第一志望にもはねられて、2週間ほど落ち込んで就活を休んでいた時期もありました。でもそのブランクにもう一度自分を見つめなおし、やりたいことを絞り込めたんです。夢は挫折を乗り越えた先にある。あきらめないで!

 

■就活初期

 

 6月~8月 サイトにとりあえず登録して安心する

 

 大学の先輩に聞いたら「1月ごろから就活を始めた」というので、すっかり安心。一応パソコンで就職情報サイトに登録する。どんな会社があるか見ていたら、地域活性に取り組んでいるコンサルタント会社のインターンシップ募集を発見。自分の専門とも近いので、興味を持ち、応募する。

 

 「最初はどの業界、業種に行けばいいのかまったくわかりませんでした。なので、とにかくたくさんの会社を見ることから始めようと思いました」

 

 9月~11月 私って企画向きじゃなかったのね

 

 夏休みは旅行に。9月からコンサルティング会社のインターンシップに参加。しかし、実行委員として参加している学園祭準備に向けて、活動が忙しくなる。11月の学園祭では模擬店の店長として奮闘。学園祭終了後に就活に取り組む予定だったが、大仕事を終えた燃えつき症候群で、しばらく何もやる気なし。

 

 「インターンシップで行ったコンサルティング会社で、商品販促のための企画づくりなどの仕事を経験させてもらいました。でも自分は企画や制作などクリエイティブな仕事には向いていないことを痛感。この頃から人と接する営業をやりたいと漠然と考えるように」


■就活中期

 

 12月~1月 エントリーシートではねられ、人生初の挫折

 

 自宅近くの公園で丸一日かけて自己を振り返り、自己分析を行う。「営業」という業種に絞り、旅行、化学、メーカー、食品など幅広く50社ほどにエントリーシートを送るが、業界研究まで手が回らず、内容の薄いエントリーシートを出してしまったために、8割の確率で落とされる。

 

 「エントリーシートの段階で落ち続け、人生初めての挫折を味わいました。メールで『残念ながら』の文字を見るのが嫌で、パソコンを開けるのもつらい日々」

 

 2月~3月 ようやく業界を絞り込むも、一時、就活を中断

 

 合同説明会に行って、自分が興味のある旅行、食品、アウトドアメーカーなど20社程度に絞り込む。2月の終わりごろから面接に呼ばれるようになり、小売り、アウトドア系など3社から内定。だが、第一志望の食品会社に落ちてめげてしまい、3月の後半は就活を一時中断。

 

 「1月ごろからSPIや面接対策本などを読んで勉強しましたが、スタートが遅かった分、準備不足がいなめず、もっと早くスタートしていればと後悔。第一志望に落ちたショックも重なって、就活を2週間ほどやめてしまいました。でもその2週間が自分をしっかり見つめ直す機会になったのはよかったと思います」


■就活後期

 

 4月 私が行きたいのは食品会社だった!

 

 自己分析をやり直し、行きたいところを食品会社の「営業」に絞る。中でも個別説明会で人事の雰囲気がよかったA社を第一志望に。企業のホームページで人事担当者の日記なども細かくチェックし、気合を入れてエントリーシートを作成すると、無事通過。ほかの企業もエントリーシートで落ちることはなくなった。

 

 「3月に内定が出たことで、少し心に余裕が出てきました。面接でも自分らしく素直に話せるようになり、将来、何がやりたいか見えてきたように思います。ここに来て本命の会社がようやく見つかり、自分の中ではやっと本格的に就活が始まった気が」

 

 5月 本命の選考が進む。どうしても入りたい!

 

 第一志望の会社の選考が進む。食品会社は文系、理系の両方が来るので競争率も高い。「なぜ自分はこの会社に入りたいのか」「この会社のどこが魅力なのか」、自分なりの熱意を伝えられるよう言いたいことを考えておく。

 

 「第一志望のA社の創業の歴史が、私の卒論のテーマと重なるところがあって共感できたので、面接ではそのことを熱く語りました。自分の言葉で心から本当のことが話せたという手応えがあって、面接が終わったときは『これで落ちても本望だ』と思ったくらいでした。」

 

 6月 第一志望に内定! あきらめないでよかった

 

 食品会社2社の選考が進み、第一志望のA社から内定が出た時点で、もう一社の選考は辞退。3月に内定が出ていた会社にも辞退の電話を入れる。内定後、かなり時間が経っていたので、「えっ」という驚きの反応だったが、食品メーカーに行きたいことを素直に伝え、納得してもらえた。最後まであきらめないでよかったと、就活を振り返る。

 

 「就活を本格的にスタートさせるのが遅かった分、終わるのも人より遅くなってしまいました。もっと早く始めていれば、準備もきちんとできて、あんなにたくさんエントリーシートで落とされることもなかったというのが反省点です」

 

◎先輩就活データ

〈エントリー社数〉 食品20社、旅行3社、アパレル2社、マスコミ2社など

〈説明会参加社数〉 食品10社、旅行1社、アパレル2社など

〈エントリーシート提出社数〉 食品20社、旅行1社、アパレル2社、マスコミ2社など

〈OB・OG訪問回数〉 1回

●私の内定ポイント

・面接は「明るく、元気に、自分らしく!」

 当日は早めに出かけ、会社近くのカフェで心を落ち着けました。志望動機や自己PRを再確認し、いざ面接へ!

●もっとこうすればよかった!

・大学のキャリアセンターをもっと利用すればよかった

・エントリーシートを、早い段階でほかの人に見てもらえばよかった

・もっと早くから準備を始めればよかった

●ここが一番つらかった!

 志望業界のエントリーシートがなかなか通らなかったこと

 とにかく書き続けました。後半はほかの人にも見てもらい、客観的なアドバイスをもらいました。

●アドバイス 食品業界を目指す人へ

 食品メーカーは激戦区ですが、とにかく会社説明会に参加し、企業研究を行ってください。業界内の企業を比較し、それぞれ何が違うのか、何が強みなのかを考えたり調べたりして、じっくり見つめ直してみてください。気持ちが固まったら、とにかくアピールです!! 企業研究の内容を踏まえ、自己PRするといいと思います。


 

(2008年12月19日 asahi.com


 

【HITO-YAのHITO-KOTO】

 

非常に分かりやすいと思います。

 

現在、又はこれから就職活動をされる学生さんにはぜひ参考にして欲しい内容です。

 

特に・・・

 

●誰でも就活中は一度は落ち込む又は就活を一時的にお休みします。

 

●面接は自分の言葉で心から熱意を込めて話す。

 

●エントリーシートは他人に見てもらう

 

●業界、会社研究は「その会社(業界)でなければならない理由」を見つけること

 

そして、最後は・・・

 

「いつも明るく、元気に、ハキハキと」です。

 

年明けから2010年採用の動きが活発化すると思います。

 

今年は企業、学生共に長期戦です。

 

企業は内定を何人まで出すかの決定が遅れるでしょう。

 

学生さんは企業の動きで就活終了時期が変化します。内定すればそこで終わり。

内定が無ければ引き続き就活。

 

ですから、今年は出来るだけ多くの企業の選考に参加し、

出来るだけ多くの内定を獲得することを目指してください。

 

つまり、大企業から中小企業まで。志望動機が高い企業から志望動機が低い企業まで。

 

最後に複数の選択肢を持っている人が有利です。

 

1月4日まではゆっくりお正月を楽しんでください。

 

スタートは1月5日です。

 

 

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株式会社ファイブワン