昨日のドライブはただ楽しかっただけじゃなく、夫の気持ちを聞く貴重な時間にもなった。
弱音や愚痴を吐かない夫。病気が分かった時も、手術の後も変わらない。過去を振り返って悔やんだり、自分や人を責めたり、苦しいからと私に当たったり、自分は病気だから、手術したばかりだからと過剰にワガママにならない。
もちろん、痛い、しんどいは言います。
変わったのは、以前のような体力がない、食べられない、だから仕事ができない。それが本人には一番辛いこと。仕事一筋で生きてきた人だから。
どれだけ不安なのか、どれだけ痛いのか、苦しいのか、夫の本心は私には分からなくて、痛みや苦しみを「分かるよ」なんて軽く言うこともできず。だって、この痛み苦しみは同じ手術を受けた人でないと絶対に分からないから。
昨日のドライブ中、術後のことを話してくれた。
術後、幻覚幻聴もあるほどの痛みで苦しんだ。
今日を乗り越えれば明日は少しマシになるんだから頑張ろうと思っても、次の日も同じくらい痛い。また頑張ろう、まだ痛い、変わらない…の繰り返し。想像以上の痛みが、何日も続き、ずっとこのままなんじゃないか?と後ろ向きになった。強い痛み止め?麻薬?を予定よりも長く投与しなければならなかった。
そんな時に聴いた2曲。
手嶌葵さんの歌う「瑠璃色の地球」
この曲、歌声を聴いて初めて泣いた。
負けないぞ、頑張ろうと思った。
たまたまオススメで流れた曲だった。
もう1曲は素人さんで歌の上手い女性が路上で、秦 基博さんの「鱗(うろこ) 」を歌うのをインスタで聴いた時。この女性の声に感動したんだと思う。そして、この時は私(妻)に感謝したそう。
その2曲をドライブ中に二人で聴いた。
私は涙が溢れ出て、止まらなかった。
書いている今も涙が出る。
入院中は面会できず、痛みに苦しんで、それでも耐えている夫の姿は見ていない。ビデオ通話はたくさんしたけど、辛い中でもまだ体調のいい時に連絡をくれていたから。
あの病室で一人で耐えていた。不安と闘っていた。
理解していたつもりだけど、夫の気持ちを聞いて、胸が苦しくなった。もうこんな思いはさせたくない。一人にしたくない。ずっと隣にいてほしい。
これからの一日一日が本当に大切だと思った。
特別なことをするわけじゃない。何気ない毎日を気持ちよく過ごしたい。
病気になる前は、仕事でほとんど家にいなかった夫に、ずっと家にいることが苦痛にならないように、居心地のいい場所にしたい。それには、ずっと一緒にいる私は笑顔でいる時間が多い方がいい。イライラしたり、ブツブツ言ったりもするけど、根底にはそんな気持ちを忘れずにいたい。息子にも不安を与えないように。
余談ですが、ドライブ中に私セレクトで泣き過ぎた曲。AIさんのSTORYと、玉置浩二さんの田園。
昨日は、泣いたり、笑ったり、食べたり、飲んだり、話したりと、気持ちが忙しい一日でした(^^)