このお話は、フィクションかもしれません。


産前のホルモンのバランスが崩れると涙が崩壊して止まらない日もある事をお許しください。


あの日は、長男がお腹の中で、
苦しいようって言って私は、かなり体調が悪かった。

母が病院から電話して来て、

”お父さん、もう長くないかもしれない”って。


私は、その電話の後、怖くて、さらに体調が悪くなった。


それでも、6ヶ月の重たい身体と気持ちを振り切って、やっぱり頑張っていかなければと父に会いに行った。


みんながソワソワしている。
その状況が耐えきれず、大丈夫なら帰りたいと言って、私は帰宅した。


手をさすったり、側で話しかければ、良かったのかな?




次の日は、父の誕生日の前日、
私は手紙を準備して病室に行った。


伝えたかった。

父に”ありがとう”を。

聞きたかった。

”お前が娘で良かった”という言葉を。

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それは、叶わなかった。
私は、手紙を読み終えたけれど、
結局、父からの返事はなく、
それから間もなく、父は帰らぬ人になった。


英語の勉強をして、仕事を見つけて、必ず日本に帰るって約束して、
産まれて初めて家から飛び出した私。 


いつも、仕事や海外でも頑張ってる姿を手紙に記して、両親を安心させてあげたかった。


私は、約束を守って、夢をかなえてまっすぐに頑張った。


泣き事を言えば、すぐに帰って来いって言ったでしょ?


そんな私が目が青くて、真っ白い西洋人をつれて帰った時、びっくりして、


そんなために、海外に行ったのか!!

って怒ったよね。


だから、私は証明したくて、英語を使った仕事で、一生懸命働いて、いつか褒めて欲しいって思っていたんだ。


私は、いい子でしたか?


仏壇の前に座りこんで、話しかけても何の返事も返ってこないから。


1人でこう思う。


大丈夫。大丈夫。

毎日、精一杯頑張ってるもん。
だから、私は、きっといい子だ。


だからね。

ずっとずっといい子は、やめられない。


きっと、見ていてくれるはずだから。