オレは昔、犬を飼っていました。

ベアーという熊に似ている犬です。

雑種なのかな?

普通の犬です。



男の子です。



彼が天に向かったのは俺の高校卒業式くらいじゃなかったかな。


小学校から飼っていました。



当時のオレはすごく散歩を面倒くさがっていた記憶があります。


繋がれている犬小屋を引きずりそのままガタンゴトンと勝手に出かけてしまう事もありました。


逃げ出した事もありました。



おじいちゃんがベアーを山に散歩に連れて行き、何故か連れて帰って来ないといつ事件もありました。


『逃げた』と一言。


その時初めておじいちゃんに対して『お前が帰ってくるな』というような気持ちを抱き、今となってはすいませんという気持ちです。


家族はベアーに対して愛情を注いでいましたが、おれは口だけでした。


普段犬小屋に繋がれていても文句も言えないベアーにとって、
しっかり沢山散歩に連れていってあげるのがベアーの楽しみだったハズなのにオレは気分屋で連れていっても早く帰ったりしてました。


ベアーが逝く時、彼が家族だったと痛烈に感じました。


別れを目の前に突きつけられてから気付くなんて本当にダメな男です。


もともと家族だとも思っていたし、大好きだったけど、そういう事ではなく、、


なんだか、難しいです。


自分の事ばっかり考えていたのかもしれません。




ベアーが逝くタイミングも今考えると、俺が高校を出るまで一緒にいて、大事な事を日々を通して色々教えてくれたのかなと思います。


俺が学校に行くのが嫌で悲しみに暮れていた時、親にも内緒でベアーのそばで泣いていました。


犬と人は心が通わないという人もいます。


漫画家の蛭子能収さんがそう言ってました。笑



でもオレは心は通うと思います。



というか、犬の本当の気持ちには人間は気付けないかもしれないけど、
犬はこちらの気持ちを把握しています。


俺が悲しくてベアーのそばにいると、
ベアーは心配そうにそばで俺をクゥンクゥン言って顔を舐めてきました。


オレは散歩に関して反省するところばかりですが、本当にベアーが好きでした。

色々な事に気づくのが遅かったとはいえ、とってもとっても好きでした。


だからベアーは逃げても逃げても夜中にドアをガリガリして帰って来たことをオレ達家族に伝えてくれました。


男の子ですから、冒険も好きでしょうし。



1週間くらい旅立って帰って来たこともありました。


最後は老衰だったので、家族の愛情を受けて幸せな最後だったとしたら本当に嬉しいけど、


オレは悔いでいっぱいです。




2度とベアーは戻らないし、代わりも絶対にいないけど、
そう分かっていますが、
もし俺が金銭面で成功して少し落ち着いたら、
ベアーのような見た目の犬を保健所から探して、ベアーと名付けて飼いたいな。と思っています。



ベアーと過ごした時間の中で思った事を活かして、
新しいその子を幸せにする事で、
ベアーが存在していた証を自分の中に見出す事が出来るかなと思います。



失敗だったとは思いませんが、反省点はあります。


それを踏まえて幸せにしたいです。



俺も人間も自分勝手だ。


犬を飼うという事は犬にとってどうなのか?

そこは犬が人間に歩み寄って共に暮らす選択をしてくれたのだから大丈夫だと思います。


愛情を持って接すれば犬も幸せに生きてくれるハズ。


犬はもともとオオカミです。


山で生きていく事を選んだのがオオカミ。


人と寄り添って生きる事を選んだのが犬。


進化の中で姿形は変わりました。



寄り添ってくれる犬さん。



ありがとう。




ベアー好きやー。



音楽でゴハン食べたいという夢の、次の夢なので、書いてみましたっと。


終わりでっす。