「文壇アイドル論」感想 | 弱い犬ほどよく吠える

「文壇アイドル論」感想

斉藤美奈子「文壇アイドル論」(文春文庫)読了。


W村上(この言い方が・・・)やら
林真理子、吉本ばなな、田中康夫など、80~90年代の売れっ子作家達と
彼らが世間でどのように扱われてきたかを論じる評論集。


この作家の特徴として
評論集とはいっても
文学には造詣深くない
あほな子にも楽しく読めるようになっております。
ここで取り上げられた作家の本を殆ど読んだことない私にも楽しめました。
(記憶をひっくり返したけど
村上龍の「コインロッカー・ベイビーズ」しか読んだことない、多分)


とはいえこの作家達って
ファン以外の、作品を読んでない人たちに
作品以外のことでもいろいろ注目されて
当然のごとくとやかく言われてきたわけで
しかも本人達もそれを避けるわけでもなく自ら進んで・・・ってほどではなくても
ある程度積極的に受け入れて来たわけで
だからこその「アイドル」でもあるんだろう。


サイトーさんの語り口はいつものように明解で
「言いたいこと」がとてもよくわかるけれども
ただ、男性読者にはあまり
こういうの受け入れられないだろうなー。
別に男女論ってわけじゃないんだけど
どうしても「生理的に受け入れられない」っていうか
拒否反応示されそう。受け入れろって言ってもなかなか難しいだろうな。
女子の本読み好きにはうわーわかるわーって部分がかなりありますが。


これ読んで「なんとなく、クリスタル」読んでみたくなった。

今読んだら面白そうだ。