社会学の本に気になる記述を見つけましたので紹介します。
「文化的再生産」
この言葉の示す意味を簡単に言うと、
「白鳥の子は白鳥に、アヒルの子はアヒルになる可能性が高い」
ということのようです。
もう少し踏み込んで説明すると、これは言語コードという話言葉と大きく関係してくるのですが、言語コードとは子供たちが幼児期に身につける発話形式、つまり「はなしことば」を指します。この「はなしことば」がなぜ文化的再生産と関連するのかというと、家庭で話される言葉が論理的・具体的ではない場合に子供たちは学校で先生の話す論理的説明を理解できず、それが成績に直結し成績下位者に属すことになります。
一方で家庭で論理的会話が為されている場合、子供たちも意思疎通の為には対話相手が状況を全く知らないことを前提に順序立てて話さなければならないことを認識しているため先生とのコミュニケーションも上手くでき、結果として成績上位者になります。
そして、この家庭の「はなしことば」の違いが主に低所得者層と中高所得者の違いに関連するということです。
中高所得者層の環境は文化や生活様式に多様性がある場合が多く、その為に物事を分かりやすく人に伝える技術や抽象的な観念を一般化することに長け、それが家庭での「はなしことば」にも反映されるため、子供の理解力を高め、知識の習得に自発的に取り組むことができると言われています。
他方、低所得者層の家庭環境は家族や近隣社会とのきずなが強い文化のなかで暮らしており、価値観やルールは暗黙の了解の上で成り立っているため、それを説明する必要性はなく、子供が学校で初めて多様な文化に直面した際に、子供の能力の有無ではなく、伝える手段、理解する手段を知らないために学習に対する姿勢までも失ってしまうということが書かれていました。
果たしてこれを額面通りに受容して良いものか疑問に思われると思いますが、お子さんとの対話の参考になるのではと感じています。
問題は親がどの所得者層に属するかではなく、子供の幼児期に因果関係を踏まえて物事を教えることができるかどうかです。
単純に「ジュースの飲み過ぎは良くありません」と叱るのではなく、ジュースの飲み過ぎがなぜ良くないことなのか、子供が理解できるかどうかは別として、子供の理解力向上のためにも説明していく努力が必要になるのではないでしょうか?