深夜なのか朝方なのか、次女が何やらゴロゴロと寝苦しそうにしている気配で目が覚めた。

ぼんやりと様子を伺っていると、足元に転がっていった次女がムクリと体を起こし、私に抱きついてきて「あー戻ってこられたー」と言う。

「今ね、わたしひとりでお出かけしちゃったの。○○公園の前からタイヤのついた動く坂道に乗ったらね、動物園の駅に着いて、お母さんがいなくてひとりぼっちだなーと思ったの。戻ってこられてよかったー」

どうやら夢を見ていたらしい(ちなみに公園の前にも動物園の前にもそんな坂道はない)

「ねえお母さん、私がいないことに気がついた?私がいなくてさみしかった?お布団の中に隠れてるのかなーって思ってた?」

か、かわいいい!!!まだ夢と現実の区別がハッキリついてないのか!ぬおおおお!!ラブ!!!

次女はその後もしばらく夢の話を繰り返していたけれど、ふと気付くと私の腕に頭を乗せたまま再び寝息を立てている。


私も二度寝に入りつつ、なんだか心が和んだ。

夢の中とは言え、小さな次女が一人で外を歩いている姿を想像したらいじらしくて仕方ない。どんな景色が見えてたんだろう。一人で心細かったかな。少しワクワクもしてたかな。目が覚めて、私が隣にいるのを見て安心してくれたんだな。

私の気持ちまで気にしてるのがかわいいし嬉しい。自分がいなかったらお母さんが寂しがるんじゃないかって一応想像できてるんだ。

自閉症の特性があるとは言われたけど、私もそれは確かだとは思うけど、それでも個性の範囲なんじゃないかなあ。

幸い支援センターの面談は2回目を申し込んであり、次女の様子も直に見てもらえることになっている。もしかしたらその様子次第では、療育が必要とまでは言われなくなるんじゃないかしら。何かアドバイスをもらうことでうまく行くならその方がいいんだけどな…


と温かな気持ちのまま朝を迎え、子供達を幼稚園に送り出した後、支援センターから着信があった。

出てみると面談を担当してくれた臨床心理士さんからで、

「次女ちゃんとの面談なんですが、次女ちゃんを理解するためには何度か通ってもらうことになるんです。そんな中で療育がスタートすると、また新しい環境に慣れなければいけないので、次女ちゃんの負担になると思うんですよね。なので、こちらに来ていただくのではなくて、療育の申し込みを進めていただいた方がいいのかなと…」

ってすっかり療育行くの前提になっとる!療育激推し(激しく推奨の意)やないかい!通って様子見るまでもないってことかい!

朝の幸せな目覚めとのラクサ、いや落差よ!なんなのラクサ!いや落差!





CMがツボで買ってしまった。カレーっぽいのにカレーじゃない!まろやかなのにスパイシー!ってこんなくだらないこと言ってる程度には元気だし食欲もあるしラクサも旨い。いや現実逃避してるだけかな。

療育を勧められるのは別に悪いことじゃないわ☆その子に合った支援が受けられるのならむしろラッキーよ!…なーんて綺麗事言えるか!長女が療育を受けられているのには感謝してるし、療育の先生達も大好きだけど、それとこれとは話が別なんじゃ!

でもここまで言われたら発達検査で現状を把握したい気持ちにもなる。その上でもし療育が必要となれば、療育を拒んで次女の成長を妨げたり、人様に迷惑をかけるようなことになってはならない。いくら親にとってはかわいいおしゃべりで和ませてくれる存在とは言え、怒っても聞かないとなればこの先どんな大人になるかわからないものな。

あーマジでダブル発達検査、結果次第ではダブル療育かー…長女がずっと「次女ちゃんも早くお姉さんになって一緒にはぐくみ園(仮名)行こうね!」なんて言ってて、そうはならないでほしいと思っていたのが現実味を帯びてくる…