公務員クビ!論 (朝日新書)/中野 雅至
¥777
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★★★



タイトルは過激で目を引くが、要は、市・県・国を経験した
純粋培養公務員である著者が、公務員の実態を書いて
いるだけである。

たしかに、世論に見られるような公務員観と、実際の
公務員像には大きなギャップがある。
と、一公務員の立場からしてそう思う。


わずか一部の暗黒面のみをクローズアップして、それが
全てであるかのような報道がなされていることによるもの
と思われるが、それは日本の低俗な拝金主義的マスコミの
性質であり、どのような業界においても、そうしたマスコミに
よる被害は起こっている。


さて、こうした世論に対して、
 「公務員だって、たしかに一部の不祥事はあるけれども、
  99%のまじめな人たちは逆風の中でも頑張っているんだ!」
と言っているのが、本書である。

これは私も事実だと思うし、不見識を自覚せずに批判のみに
没頭している大衆に言いたいことでもあるのだが、それに
しても、著者の論理展開がいささか幼稚なのである。

 「公務員よりひどい企業だってあるじゃないか、なんで
  俺らばかり批判されなきゃいけないんだ」
そう主張しているように、私には読み取れてしまう。


公務員は、国民(県民、市民)の信託を受けた政府
(知事、市長)のもとで、税金によって行政活動を行うの
だから、民間企業と同じハードルを見ていてはいけないのだ。
より高いハードルの前に立たなければならない。
そういう、公務員として不自覚な著者によるものだから、
どうしても幼稚さが払拭しきれない。

コラム的な読み物程度で考えれば、それなりに楽しめるだろう。
自壊する帝国 (新潮文庫)/佐藤 優
¥820
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★★★★☆

 

 元外交官・佐藤優がソ連での勤務において、様々な人物と知己を得て精力的に活動し、ソ連崩壊までを実際に体験した、その軌跡を描く。


 日記をつけていた・脚色しているといった可能性は十分あるが、それであってもすさまじい記憶力による執筆である。そして、切れ味のある 文章でサクサクと読み進めさせられる。

 ソ連事情や宗教に関する学術的知識に欠ける私には、やや難解な点もあったが、それでも勢いで読み進められた。

 前提知識が必要だと感じた ところは、ウィキペディア等を利用して調べながら読了した。

古寺歩きのツボ―仏像・建築・庭園を味わう (角川oneテーマ21)/井沢 元彦
¥760
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★★★★☆


 寺社仏閣巡りをより楽しく、またより理解を深めるための入門書。


 タイトルどおり、仏像、建築、庭園について初心者でもわかるように平易に解説しており、どのような視点からそれらを鑑賞すればよい かがよくわかる。まずはこれを読み、あとは深く知りたいテーマごとに他の文献を読むなどしていくとよいのではないだろうか。


 星4つとしたマイナス1つ分は、やや難解な仏教関係の解説が、話としてはわかりやすいものの、体系的に解説されていなかったことか ら、まとめ的な項や図表等でまとめてもらえたらなお良かったと感じ たため。


ドキュメント死刑囚 (ちくま新書)/篠田 博之
¥777
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★★★★★


 ジャーナリストである著者が、宮崎勤、小林薫、宅間守といった、世間を震撼させた殺人犯たちとの文通や接見あるいは弁護士等を通じた情報収集に基づくドキュメント。
 マスコミの一面的な偏向報道では窺い知ることのできない、事件へと至る経緯から拘置所における様子、死刑執行までを追いかけ、凶悪殺人犯のリアルな素顔に迫る。

 著者は中立的な表現を保っており、死刑制度の是非やその在り方について、どうすべきかという判断を示してはいないが、自然に読者に問題を提起し問いかけてくるような内容になっている。そのため、死刑囚の状況について単に裏側を知るということに留まらず、死刑という制度について否応なく考えさせられる書となっている。

 かく言う私は、死刑制度に対しては「肯定」という単純な考え方しか持ってこなかったが、この作品を読了し、考えが90度変わった。90度であるのは、死刑制度を肯定とも反対とも判断できなくなったためである。
 ただ、この作品を読んで間違いなく言えると感じたことは、凶悪殺人に至るには必ず原因があるということだ。それは、他人には理解しがたいこともあるだろうが、原因やきっかけがあるものだ。それを、マスコミの報道のように一面的に先入観を持って捉えず、よく考えることが重要なのではないだろうか。



はじめまして。

”ぴけ”と申します。

年齢:28歳
性別:♂
家族:妻、娘
趣味:読書、ギター、ドラム、草野球

私は右翼ではありません。ましてや左翼では絶対にありません。
保守です。
保守とは、守旧ではありません。緩やかな改革です。
漸進主義的な思想だと思います。



*この自己紹介は、たま~に更新します。