いつの時代でも
戦闘が起きれば、苦しむのはそこにいる、非戦闘民。
その記憶がなくならない限り、現地の人が戦争に嫌気がさす気持ちがあることを、しっかり理解しなければなりません。
生徒「先生!では、沖縄にあるアメリカの基地は、やっぱ悪いものなんですね!!」
…そうとも言えません。
生徒「でも、先生!沖縄はアメリカ軍がやってきて、地上戦があって、悲惨な状況になりましたよね?!そんなアメリカ軍が沖縄にいたら、沖縄の人たちはまるで“家族を殺した殺人犯”と同じ家に住んでいることになっているのではないんですか??」
…鋭い指摘ですね…。
現に、占領を経て返還された沖縄では、地元の新聞などのジャーナリズムを中心に、沖縄の米軍基地を減らすこと、沖縄の負担の軽減を一貫して主張し続けてきました。
しかし、あの戦争から70年近く経過した現在、国際状況は、大きく変貌しました。
第2次世界大戦後の世界は、アメリカとソ連が激しく対立(いわゆる、“Cold War”)し、世界大戦にはならなかったものの、各地でその代理戦争とも言われるべき戦いが行われたり、各国で革命的な動きがあったり内戦があったりして、たくさんの共産主義政府が生まれました。
日本のある東アジアはその最たるもので、ソ連・モンゴルに続き、1949年=中華人民共和国、1948年→50年=朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が共産主義国家に…。
地図で書くと、一大勢力です。東アジアがほぼ真っ赤っかになっていることがわかります。
さらに、1960年代に、ベトナムが南北に分かれ、内戦になります。(最終的に、共産主義が勝利します)
すなわち、沖縄はアメリカ軍の、反ソ反共のための最前線基地となり、朝鮮半島やベトナムに多くの戦闘機が飛び立ちました。
沖縄の立地条件は、最高でした。
しかし、その後、経済の行き詰まりからソ連の弱体化が進み、1990年代に、冷戦は完全に終了します。
その時、フィリピンや韓国の米軍は、実は撤退したのです。こうなると、沖縄も!!と期待が膨らんだのですが、そうはなりませんでした。
経済的にも、同盟的にも、よく言えばアメリカは、やはり日本の力を信用していると言えるでしょう。
ところが…、沖縄の人には、最初にも述べた「占領してきて多くの沖縄人を殺害した」アメリカに加え、日本政府、日本軍に対しても嫌悪感が抱かれていましたので(これに関してはマスコミの影響や運動家の影響も大きいかもしれません・・・)、基地軽減をかなり主張するようになります。
さらに、21世紀に入り、共産主義から1980年頃から改革開放路線、すなわち、資本主義を導入し始めた中華人民共和国が、とんでもない経済発展を遂げ、経済だけにとどまらず、昔、何千年とアジアを牛耳っていた中華思想の復活とでも言うべき、覇権主義の動きを見せ始めます。
尖閣諸島の問題は、日本人なら誰もが知っていますね。
さらに、中国は、太平洋方面や、南方面へ覇権を広げようとしているとも言えます。
その最初の障壁が沖縄なのです。
「沖縄に基地はいらない!!」
私も声を大にしてそう言いたいですが、今のところは、防御の道具は何かしら必要でしょう。野球で言うと、キャッチャーにプロテクター(防具)は必要です。なぜならば、危ないからです。ボールやバットや走者から、体を守らないと行けません。
沖縄の立地は、アメリカ、日本、中華人民共和国、と南方面が十時にクロスする、いわば最重要の場所なのです。
基地を減らすなら、中国の覇権をおとなしくさせる、例えばガンダムの100倍くらい強いモビルスーツを、沖縄の海岸に寝転がせておくとか、代替措置が必要になります…(笑)。
不謹慎にとらえないでください。例えば、です。しかし、現実的に無理です。
ここで私には、代替措置の具体例が浮かびませんが、そういうことを確立したら、沖縄の基地は軽減できますね。
県外移設といっても、立地条件の問題です。これも、現実は厳しいです。
基地を減らすには、大きな基地に頼らなくて良い、それでいて大きな基地の戦力の何倍もの代替措置を、沖縄のどこかにコンパクトに作るしかないのではないでしょうか。
基地を減らして、今すぐに、中華人民共和国が戦争を起こすようなことは可能性としては低いと思いますが、いろいろな外交で、日本が不利になるような要求を、ますますやって来る可能性は高いです。
足下を見てくる国家ですから・・・、中華思想4000年の秩序においては・・・。