平安あれ(シャローム)。

 世界的に「R, r(アール)」は【太陽に勝る雷】をあらわす文字です。今回はルーン文字の「ᚱ(ライドー)」から説明します。その前に各国語の「雷」を並べてみましょう。

英語「サンダー(thunder)」
古ノルド語「スルーマ(þruma)」
ドイツ語「ドナー(Donner)」
フランス語「トネール(tonnerre)」
ラテン語「トニトルウム(tonitruum)
ギリシャ語「ブロンテー(βροντή)」
ヘブライ語「ラアム(רַעַם)」
アラビア語「ラアド(رَعْد)」 





 

 見事に「R, r(アール)」だけが共通しています。ただ、これだけだと「R, r(アール)」がサンダー(雷)だとわかっただけで、【太陽に勝る】とはわかりません。なのでルーン文字の「ᚱ(ライドー)」から解説します。既存のルーン文字表は忘れてください。基本はラテン語表記です。





 

 雷は「スルーマ(þruma)」!まずは「アース神族(Æsir)」の代表、雷ハンマー「ミョルニル(mjolnir)」持つ雷神「トール(Thor)」。一般的には「マイティ・ソー」で知られています。

 

 

 

 雷ハンマーのミョルニルを作った二人のドワーフ(dvergr)、ブロックとエイトリ(Brokkr and Eitri)、エイトリはシンドリ(Sindri)とも。シンドリはスパーク、火花のことです。

 





 

 世界樹ユグドラシル(yggdrasill)の九つの世界では、太陽と月と星は神ではありません。太陽の御者ソールと月の御者マーニは人間の罪人

 

 



 

○東西北南の四天ドワーフ(dvergr
・東を意味するアウストリ(Austri)
・西を意味するヴェストリ(Vestri)
・北を意味するノルズリ(Norðri)
・南を意味するスズリ(Sudri)
 この四人がムスペルヘイム(muspellzheimr)の火から太陽と月と星を造りました。

 

 



 太陽より美しい光エルフ(Ljósálfar)。

 

 

 


 最強のフェンリル(fenrir)、太陽を喰らうマーナガルム(Mánagarmr)。



 

 太陽より輝く剣を持つ巨人スルト(Surtr)。

 

 



 マーナガルムやスルトがやって来る神々の黄昏(Ragnarøk)。

みんな太陽に勝る「ᚱ(ライドー)」が入っています。これらはスノッリの『エッダ』の第1部『ギュルヴィたぶらかし』にある表現です。
特に太陽と月と星を造る四方ドワーフがわかりやすいですね。

 



 

 他に有名なところは『進撃の巨人』で有名になった巨人の祖ユミル(Ymir)。この作品では巨人化シーンで雷が落ちます


 

 

 

 雷神トールと相打ちになる運命をもつ世界蛇ヨルムンガンド(Miðgarðsormr)。

 


大きな二つの光

 

 

神々は大きな二つの光を造った。大きいほうの光に昼を舵取らせ、小さいほうの光に夜を舵取らせた。そして星も造った。

━━『創世記』1:16

 

 

 「ᚱ(ライドー)」が「太陽に勝る雷」と何となくつかめたでしょうか。聖書やコーランでは「太陽」「月」「星」を崇めることは大罪です。天地創造の七日間は「太陽」「月」という単語すら出ません太陽と月は創造すらされていないのです北欧神話は聖書の天体観をかなり取り込んだため、「太陽と月と星が神でない」「太陽の御者と月の御者が人間の罪人」になりました。日本人はエルフやドワーフのファンタジー物語を作りますが、「太陽が主神」「雷神は鬼」を引きずっているため、チグハグな偽物感が出てしまいます。北欧に限らず、西洋諸国や中東諸国やユダヤ人はRが太陽に勝る雷で、太陽は神でないカルチャーを千年以上蓄積しています。近代化(modernization)は太陽王が広めた「帝王と臣民」の廃止、共和国(Republic)になることです。それはアメリカやフランスが自由(liberty🗽)で切り拓いた道(road)です。太陽神に基づく「天皇と大臣と国民」の日本は、千年遅れの中世国です西洋諸国に教皇や大臣や国民という差別的な階級用語はありません太陽神による政府、学校、メディアは、戦時中と変わらない洗脳を続けています。どうかこれを読む(read)方が「考える葦(thinking reed)」に目覚めますように。