先日、天皇陛下が生前退位のご意向を示されました。
このニュースを読んで、考えたのが「引き際」についてです。
勤務先に定年退職の規定がある労働者は、引き際についてあまり考えることは無いかもしれません。
しかし、自分が経営者の場合は別です。
特に、創業者の場合、会社は我が子のように可愛く、引き際を決めきれないことも多いのではないでしょうか。
私も数多くの経営者を見ていく中で、「引き際を誤っている」と感じる時があります。
(失礼な話ですが 苦笑)
しかも、それは「早すぎ」なことはありません。
遅いのです。
「早く後任に任せてしまえばいいのに」と思う時が多々あります。
引き際を誤る(遅れてズルズルいってしまう)ことによる、大きなデメリットは、次の世代が育たないことです。
自分の代で終わらせると考えているならば話は別です。
しかし、多くの経営者は、自分が死んでも会社は続いていくと考えるでしょう。
会社を存続させるならば、後継者が必要です。
いつまでも自分がトップを続けていると、後継者がなかなか育ちません。
そして、もう一つデメリットがあります。
古くて効率の悪いやり方にこだわってしまうことです。
エクセルを使えば5分で済む作業を、電卓だけで1時間かけて作業するようなものです。
働いている中で、このような例をたくさん見てきました。
創業者として、バリバリ働き、会社を大きくしてきた経営者が優秀なのは当然です。
しかし、どんなに優秀な経営者でも、ピークを迎えた後に下り坂がきます。
社内に優秀な人材が現れて、追い抜かれる場合もあるでしょう。
体力的な問題もあるでしょう。
時代の変化についていけなくなる場合もあるでしょう。
次の世代にバトンタッチするときは必ずやってきます。
ここで一つの言葉を紹介します。
漫画『キングダム』16巻からです。
いつの時代も
最強と称された
武将達はさらなる
強者の出現で敗れます
しかし
それもまた
次に台頭してくる
武将に打ち取られて
時代の舵を
渡すのでしょう
果てなき漢共の
命がけの戦い
これだから
乱世は面白い
秦の大将軍 王騎の言葉です。
自分が一番と思っていても、それを追い抜いて行く人が出てきます。
自分を追い抜く存在に出会いった時、晴々した気持ちで身を引ける。
王騎のような身の引き方はカッコイイですね。
引き際と感じたときに、身を引く決断ができるか?
最後は、「決断力のある人の筆跡」で無理やり締めくくります。
決断力がある人は、上の画像のように線をスパっと切るような書き方をします。
(「村」の木へんの4画目です。)