手書きをやめて退化する?
「漢字が書けない」
そう感じたことはありませんか。漢字が書けないのは、ITボケや、漢字健忘症と呼ばれることもあります。
機械やコンピューターは、私たちの生活を便利に豊かにしました。その一方で、私たち人間が出来ていたことが出来なくなっていることも出てきました。漢字が書けないのもその一つでしょう。
「漢字が書けなくたって、別に死にやしない」
その通りです。漢字が書けなくても、日常の生活に大きな支障はありません。パソコンやスマホが代わりに変換してくれます。
しかし、世の中がどんどん便利になっている一方で、私たちは、どんどん退化してるように思えてなりません。
アメリカのある大学の論文では、20年後、今ある仕事の約半分は機械がやるだろうという研究結果があります。
このまま、仕事を機械がやるようになり、人手が不要になると、もしかしたら、動けない、考えられない、何もできないまま生かされるSFのような未来がやってくるかもしれません。
脳も筋肉も、人の体は使わないと衰えていきます。動けない、考えられない人間にならないように、日々トレーニングが必要です。
手書きは脳に刺激を与える
私たちの退化を止めるため、特に脳の退化を止めるためには、手書きが有効です。手を動かして書いた方が記憶に残った経験はありませんか?私は、学生の時、暗記するために教科書を丸写ししたことがありました。丸写しした方が、不思議と記憶できたことを覚えています。
脳科学の研究では、脳の様々な部分を使った方が、記憶に定着しやすいという研究結果があります。つまり、目で読んで覚えるよりも、目で見て手を動かして書いて覚えたり、目で見て声を出して覚えたりする方が、記憶に残りやすいのです。
脳は使った方が活性化します。認知症の予防に、手書きや計算などが有効なのは、脳に刺激を与えられるためです。キーボードで文字を入力した場合と、手書きの場合を比較すると、当然ですが、手書きの方が脳は活性化したという研究結果もあります。
少し前に美文字ブームや、写経ブームがありました。これは、キーボードが普及した反動で、「このまま手書きをしないと危ない」と、無意識で危機感を持った人が増えたためかもしれません。
ペンとメモを持ってみよう
パソコンやスマホは、とても便利な道具です。が、便利さに甘えていると、退化していきます。パソコンやスマホを利用しつつ、自分自身も賢く生きられるのが理想ですよね。
そんな日々を実現させるために、ペンとメモを持って、手書きの機会を増やしてみてはいかがでしょうか。私が日々実践している手書きの習慣を紹介しておきます。
- 毎日自分の名前を書く
- 手帳に毎日やるべきことをメモする
- ペンとメモを持ち歩き、思いついたことをメモする
- 1日の終わりに日記を書く
どれか一つでも実践してみて、手書きの機会を増やしていきましょう。