筆跡診断と筆跡鑑定の違いって分かりますか?

「筆跡から性格を推測するのが筆跡診断」

「二つの筆跡が同一人物かそうでないかを決めるのが筆跡鑑定」

これが模範解答です。

たぶん、筆跡診断をやっている人に質問すれば、こういう答えが返ってきます。

上の答えは模範解答で、確かに違いが分かるのですが、核心はもっと深いところにあると私は考えています。

筆跡診断と筆跡鑑定の違い。

それは、どこに焦点を当てるかの違いがあります。

筆跡鑑定は筆跡に焦点を当てます。

筆跡診断は書いた人に焦点を当てます。


筆跡鑑定は、筆跡に焦点を当て、事実を追求します。

筆跡鑑定の結果は裁判の証拠にもなりえます。

鑑定結果に求められるのは、公正さです。

「依頼人が有利になるような結果をでっちあげよう」

なんて許されません。

しがらみや雑音に揺れることなく、純粋に事実を追求するのが、優秀な筆跡鑑定人です。

ときには、依頼人の思惑とは反対の結果も出ます。


一方、

筆跡診断は、書いた人に焦点を当て、依頼人の幸福を追求します。

「どういう言葉で伝えたら、相手に一番いいか?」

伝える言葉にも細心の注意を払います。

診断結果を踏まえて、依頼人の将来を一緒に考えて、書き方のアドバイスをします。

優秀な筆跡診断士は、依頼人を幸せにします。

そうなれるように、私は日々精進しています。