もしもインクがなくなるタイミングで毎回、万年筆のインクの、色替えをしている人間がいるとしたら、生粋の浮気者と言われてもしかたがない。
霊長目ヒト科ホモサピエンスの皆さまこんにちわ。
日曜日です。
書き味重視の頃に買った、モンブラン二桁シリーズNo.14にインクを入れましたのでご報告します。
使用に際しての最適解は定番品です。
ヴィンテージ品なんかもっての他だ。
だが敢えて購ったのには理由がある。
単純な理由だ。
書き味を絶賛する声が、あまりにも魅惑的であったからだ。
18金無垢のペン先。
数多の万年筆とは明らかに一線を画す異形。
インク窓は飴色。
別角度から。
ペン先の切り割を覆うプラスチックの部品が、毛細管現象を増大させ、
更なるインクフローの向上に、一役買っているのだという。
事実、インクの出は非常に良い。
その18金無垢のペン先と、白金属であるイリジウム製のペンポイントから紡ぎ出される書き味は、磨きたてのスケートリンクに似る。
スケート靴の刃が、リンクの氷面に吸い付く感触。吸い付きながら、滑る快感。
しかし筆記感の極端な向上は、実用からは遠いもの。
良すぎる筆記感というものは、非実用である。
ノートに軽く裏抜けするので、アソビでしか使えぬペンですね。