1469回目:『エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』 | 毎日何かを見つけたい!転んでもタダでは起きない!◆40代ワーママ

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たくさんの考え方や価値観がある中で、みんなが自信を持って意見を言い合い、よりよいところを目指していく、、、そんな世界になったらいいなぁ。

職場やPTA、異なる価値観や考え方の中で日々感じたことを書いています。

『エフェクチュエーション 優れた起業家が
実践する「5つの原則」』を読みました。

以前読んだ『エフェクチュエーション』は
がっつり本気の学術書で、研究手法などに
ついても書かれていて、しかも訳本。
読破するのにかなり時間がかかりました。

今回は「日本初の入門書!」ということで
さすがに読みやすく、

また最後の2章はビジネスでの実践例が
エフェクチュエーションの5つの原則に
則って説明されているので、イメージも
しやすくなっています。

この本を読み終わってみて、
『エフェクチュエーション』で理解しきれて
いなかったと思ったのは

手中の鳥の原則が、知識やスキルだけでなく
自分がどういったところに喜びを感じるのか
という関心軸を含むということ。

たとえば、この本の例で挙げられている方は、
ワークグラムという手法によると
「人の変容を後押しする教育者」が
私は誰かという手中の鳥だということでした。

何がその人にとって意味のある手中の鳥に
なるのか。

この問いが、この本で一番頭に残ったもの。

自分が持っているものの中で、
使っていきたいと思うものは
自分の興味関心から湧いてくる。

言われてみれば、当たり前のことです。

エフェクチュエーションでは、
関わる人たちが主体的に参加して
いきます。

組織での仕事のように与えられて
実行するのではなく、自ら進んで
自分が持っているものを活用して
できることをする。
興味関心がないところに、
そのようなことが起こるはずが
ありません。

今まで手中の鳥を、スキルや知識だと
思い込んでいたと気付かされました。

そしてもう一つは、企業での実例は
非常にわかりやすいものでしたが

マネジメントがそれを許容しない限り
成立しないだろうなという現実を
見せてもらいました。

念のため書き添えますが

エフェクチュエーションは、
目標を設定してそのために必要な資源を
集めてから行動するコーゼーションを
否定しているわけではありません。

それに、ビジネスにおいて数値目標を
立てることは必須です。

この両者のバランスをどう考えるのかが
『エフェクチュエーション』では
イメージできていなかったのですが

今回の本ではサイボウズの事例を通して
伝わってきました。

ものすごくざっくりですが、
次のような感じです。

この先どうなるかゴールがわからない
ところから、持っているものと許容可能な
損失の範囲内で行動していきながら、

発生した問題や課題を奇貨とする
レモネードの原則で解決しながら

ビジネスが形作られてきたところで
数値目標の設定をしていました。

ちなみに、その目標すら「見立てと
しての事業計画」であり、

必達目標というものではなく
「こうした計画を実行すれば
こうした結果になりそうだ」と知っている
ことを手中の鳥として、

許容可能な損失の範囲でマーケティング
活動のPDCAを回して顧客のコミットメントを
得ながら、

必要に応じて再び事業計画の費用構造や
仕組みを修正していくそうです。

ここでは上手くいった事例がひとつ
紹介されているだけですので、

すべてがこの手法で上手くいっている
わけではないのだろうとは思いますが

少なくとも、エフェクチュエーションを
会社として活用していることが伝わります。

エフェクチュエーションが馴染む業務と
そうでないものがあるでしょうし、
企業文化的に合う合わないもあるでしょう。

いずれにしても、自分がコントロールできる
範囲がほとんどない状況で実践することは
想像しづらいなとは思います。

一方で、業務以外のところでは、
自分にとって意味のある手中の鳥を元手に、
それが活用できる場を求めて

いろいろな場に出ていきたいと
思いました。

どんな知識も活用して初めて役に立つ
ものですが、

ことエフェクチュエーションに関しては
学んで終わり、にならないように
したいものだと思います。


【今日のまとめ】

自分にとって意味のある手中の鳥を知り、
それが活用できる場を求めて行動する。