書くことは
話すことより難しい。
文章を書ける人は
話すことはできるけれど、
話すことができる人が
文章を書けるわけではない。
ということを
以前書いたことがあります。
これは決して
書くことの方が上で
話すことが下にある
というようなことでは
ありません。
思考の整理とか
論旨の一貫性
という点において
話す時には
気になりにくい点が
文章を書くときには
気になって避けて通れない
というところで
書く方が難しい
と思っているのです。
一方で
話をするというのは
ライブの一発勝負
という難しさがあります。
文章を書くときには
何度も読み返して
修正することができます。
ですが、話をする時には
その瞬間の言葉を
言い直すことはできても
全体を振り返って
構成を直したりすることは
できません。
このことも
非常に当たり前のことですが、
昨日、自分が話をした
音源を聴いたことで
話すことの難しさを
実感した次第です。
先日
このブログでも紹介した
1人の相談者に対して
複数のコンサルタントが
話をするという
マルチキャリアコンサルティングの
音源が公開されたので、
録音された自分の声を
聞くのは嫌だなぁと
思いながらも
勇気を出して聞いてみました。
内容についても、
話し方についても
色々反省点がありました。
● 内容が整理されていない
（悩み相談なので、
整理されていない部分は
あるとしても）
● 単語と単語の間が長い
（普段早口なので、
ゆっくり話そうとした結果
間が長すぎた）
● かぶせ気味に答えている
（相手の質問を最後まで
待たずに答えている）
などなど、
際限なく反省点を
挙げることができます。
自分が話している様子を
思い出しながら
振り返ることはできますが、
それだと断片でしかないところ
多少編集されたとはいえ
約1時間のフルバージョンで
聞いていると
穴があったら入りたいが、
どこまで深い穴が
必要だろうかと思うほど
フルバージョンの反省が
できました。
反省は反省として
今後改めて行こうと
思いますが、
自分の会話を聞いていて
面白かったのは
自分は会話をしている時に
どこに意識を向けているか、
何を考えながら
話をしているかが
明確に思い出されました。
まず考えていたのは、
できるだけ編集して
もらわなくても済むように、
何度も同じことを
繰り返すことや
「えーと」とか「あー」を
言わないようにしよう
ということ。
相手の質問やコメントの時に
「はい」とか
「うん、うん」とか
邪魔にならない範囲で
合いの手を入れよう
ということ。
一つの質問に対して
どのくらいの時間で
答えるか、
残りの時間が
どれくらいかということ。
業務上もしくは個人情報上、
喋ってはいけないことを
離さないようにすること。
などなど、
実際に話している時に
意識はしていても
一つ一つにフォーカスして
挙げていくと
何をどのくらい
意識できていたか、
意識できていたところも
あるけれども
足りなかったところは何か、
そもそも全く
意識できていなかったから
今後は取り入れていきたい
ところは何か
ということが
明確になりました。
そんなことを考えながら
音源を聞いていたら、
「あー、ここでは
時間ばっかり気にしてるなぁ」
などということが分かって、
ちょっと笑っちゃいました。
自分が話すところを
録音する機会というのは
プレゼンやスピーチの
練習や本番で
誰かとの会話を
録音する機会というのは
あまりないのでは
ないでしょうか。
プレゼンやスピーチは
本番での質疑応答があれば
会話になりますが、
そうでなければ
自分1人で喋るものです。
その時に意識を向けるのは
話の構成、順序と
話し方、表現に
集中すると思いますが、
会話では
もっと多くのポイントで
幅広く意識を向ける
必要があります。
恐らくほとんど無意識に
意識を向けているのでしょうが
今回会話の録音を聞いてみて、
そのほとんど無意識ということが
意識化されました。
私はコミュニケーションに
問題があって
何とかしていきたいと
思っているので、
それでも意識を
向けてきた方だとは
思いますが
はっきり、くっきりした
ものではなかったと
今回の音源を聞いて
実感しました。
キャリアについて
相談させてもらったこと自体も
とてもありがたい機会でしたが
音源を聴いてみて、
自分はコミュニケーションにおいて
何を意識しているかが
明確になったことが
いただいたアドバイス以上に
貴重な機会だったなと
思っています。
今回の反省点、
必ず今後に活かしていきます。
【今日のまとめ】
自分が他人と会話している
録音を聴くことで
何を意識して
コミュニケーションを
しているか、
足りないところは何か
がわかる。