高校卒業後、「正月屋吉兆」で修行。28歳のとき父が亡くなると、実家の焼き鳥店を継いで大繁盛に育てた、店主・笠原将弘さんの紹介。
社長さんのための
オフィス専門コンサルタント
カンパニーアテンダントの仲川実香です。
今日は、予約の取れない店として有名な
恵比寿の日本料理店「賛否両論」の店主、笠原将弘さんの最も大切にしていること。
僕が一番大切だと思うのは、「いつも楽しそうにしている」ことです。
そんなことを意識するようになったのは、「正月屋吉兆」で修行を始めてからです。同期が5人いましたけど、4人は調理師学校を出ていて、僕だけ高卒で何も知らない状態。漫画によく出てくる修行先でいきなり頭角を現して「あいつは味覚の天才だ」とか言われるヤツ。あんなのいるわけがない(笑)
どんな人でも初めはできないヤツ!僕も取り柄がなかった。
でもちょっと慣れてきたら、ちょっとずつできることが増えていきます。
先輩の仕事の先読みして用意する。洗い物をするときは、季節に合わせてどう器を選んでいるのかを勉強する。届いた野菜を冷蔵庫へしまうときは、野菜の産地を覚える。
そういう努力をしていると、どんなことも楽しくなる。そのうちに、誰かがきっと気づいてくれる。
「笠原の磨いた鍋はきれいじゃないか」ってね。それまでは野菜の皮むきをしていたのが「笠原、切ってみるか」と。切れるようになったら、「今日は桂剥きを練習させてやる」に変わる。気がついたら、2番手と言われる位置にいた。
努力をしていたら、いつか必ず誰かが気づいてくれる。
28歳のとき父が亡くなりました。
それをきっかけに実家の焼き鳥店を継ぐことになるんです。これが人生の転機でした。
自分でメニューを考え、自分で料理して、自分の好きな器に盛ることができ、すごく楽しい。でも悪く言えば、修行が中途半端なまま、これといって特徴のない居酒屋を継いでしまった。
最初は忙しかった。
親父と仲が良かった常連さんや僕の同級生が来てくれて、でも彼らもだんだん来なくなりました。常連さんは親父としゃべるのが楽しかったわけで。同級生はまだ若くて飲み代を出せない。
食っていくためには、まずお客さんを呼ばないといけない。
でも、高級料理は出せない。ボロい外装。
じゃあ、何ができるのか?
僕は「ギャップ」だと思った。
外の黒板に、毎日「近況報告」を書きました。
張り切って築地に行ったのに定休日でしたとか、その日の出来事など、
それを面白がって店に入ってくれるお客さんがいました。一回来てくれたらしめたものです。料理には自信があったので、いい店だなと、また来てくれるようになる。
面白いのは、お店が賑わっていると、それに惹かれて、ますます人が集まる。やっぱり「楽しいところに人が集まる」んです。
魚屋へ行っても、大量に仕入れられるから、いい品を用意してくれる。いつの間にか、毎日予約で一杯になる繁盛店になった。
もちろん、僕も普通の人間ですから、楽しそうにしていられないこともあります。人生にずっと順調はあり得ないんだって。
去年、同い年だった妻をガンで亡くしました。高1のとき、母を亡くし、28歳で父を亡くし、今度は妻が。
何でこんなことが自分の身に降りかかるんだろうと。
仕事なんて、全然ヤル気がしなかった。でも2日後に仕事に戻りました。
僕が暗いままでいたら誰もハッピーにならないでしょう。子どもたちも、スタッフも、お客さんも。
今の僕があるのは妻のおかげです。僕は「人の3倍働いてやろう」と。
それは、早くに亡くなった両親の分と妻の分。
そして、妻の分まで楽しんであげようと。
家族を亡くして思うのは、生きているだけで幸せ。
あんなに元気だった人が突然いなくなってしまう。
借金があるとか会社が潰れたとかは、屁のようなもの。人生の時間は無限じゃない。だから、仕事でも遊びも、今できることを精一杯やる。
一瞬、一瞬を楽しく過ごす努力をする。
仕事を楽しくやる、努力。
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