教育に命を懸けよ 3 | 三宅久之オフィシャルブログ「三宅久之の小言幸兵衛」Powered by Ameba

教育に命を懸けよ 3

 かって読売テレビの「たかじんのそこまで言って委員会」で、子どもの人権に付いて田嶋陽子女史と論争したことがある。女史は国連の「こどもの権利条約」をわ  が国は批准しており、子どもにも当然人権があると主張した。


   私は「こどもの権利条約」は、開発途上国の子どもが主たる対象で、人身売買、児童買春、少年兵などを防ごうというのが目的。子どもにも生存権や教育を受け る権利はあると思うが、納税などの義務を負わない子どもが大人と同様に、集会、結社、思想、信条の自由を主張するのは筋違い、と反論したことがある。

  先に紹介した野々村氏は「国家の品格」という大ベストセラーを書いた藤原正彦氏の信奉者である。藤原氏の父親は直木賞作家の新田次郎氏。藤原氏の自伝的小説「ヒコベエ」によると、いじめられっ子だった少年正彦が、いじめっ子を相撲で投げ飛ばしたことを報告すると、父親は大変喜んで、大勢に囲まれた時の必勝法を伝授したという。同時に父親は次の行為を厳禁した。

  「男が女を殴っちゃいけない」「大勢で一人を殴っちゃいけない」「大きな者が小さな者を殴っちゃいけない」「武器を持って殴っちゃいけない」「相手が謝ったり泣いたりしたら、それ以上殴っちゃいけない」 


  藤原氏は「国家の品格」の中で、武士道の精神が武士階級だけでなく、一般庶民にも根付いて、日本人の倫理規範となっていたと説いている。そうして会津藩校だった日新館の「什の掟」(じゅうのおきて)を挙げている。主なものを列挙すると


*年長者の言うことに背いてはなりませぬ

*嘘言(きょげん、うそ)を言うてはなりませぬ

*卑怯な振る舞いをしてはないませぬ

*弱い者をいじめてはなりませぬ

 ならぬことはならぬものです。



  戦後教育が本当に日本人をダメにした。子どもに諂ってはいけない。凛とした精神を子どもの頃から叩き込もう。それこそが、陰惨な弱い者いじめを無くす道ではないか。(おわり)