1513   ムンクの「叫び」に想う。 | 近藤ひさしオフィシャルブログ「ドクツボ」Powered by Ameba

1513   ムンクの「叫び」に想う。







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ムンクさんの

当時
描いた

誰もが知る
「叫び」という作品が

高額な価値をつけて

さきほど
落札されました。

そんな
ニュースを観て

金額こそ
大きすぎて
すぐには理解に苦しむものの
あらためて
少しだけホッとしたようなところがあります。

大げさに言うなら
心を込めて作り出す作品は
製造費だけで

割り切れない

これまでの経験や
悩み抜いて閃いた命の光が

ひとしずくの
奇跡のように
痛みとともに
身体をつたって

やっと産み落とすことが出来る

自分の
”子供そのもの”
そんな
存在だからです。

もちろん
まったく興味のない人には

他人の子供のような存在に
理解などないかもしれない。

でも産み落としたほうは
ちがう 。


値段の数字は
もう評価の値を目安にするものに過ぎない。

と思うのよ。


音楽で生活させてもらえていることを
いつも有り難いと思っています。

それでも
創る側と

それを売る側と

買う側(聴いてくれる方)の
価値観が近づけられないと

不幸な子供の
使い捨てに合うものです。

まだまだ
食えていない
連中も抱えています。
売れていても
売れていなくても

画家ももちろん
ミュージシャンだって

時給のような
評価、考え方では

これまでの生き様全部で
表現しつづけることは
すぐに困難になります。


昨日、著作権者の許可を得ずに
アンパンマンキャラクターを
プリントした衣服を
販売していた2人が捕まりました。

でも実は!?

買う方も
ホンモノでなくても

小さい子は喜ぶし
わざわざ値段が高くなるなら

これでいいと思っていた方も
いたはずです。



”売る側”と”買う側”の間で
”創った側(この場合、キャラクターを守ろうとしている方)”が

邪魔ものになっていた

悲しい事件です。





創り出すこと。

他人でも
我が子のように産み出した作品への
敬意が持てなくなっているとしたら

自分の中の
そういった部分が欠けていると思って間違いないです。


そんなふうに
昨日は残念に思っていたところだったから


ちょっと違う話ではあるんだけれど


ムンクさんが

当時
一生懸命に
描いたはずの

「叫び」に


大きな価値がついていることを
嬉しく思いました。




新人をいくつかスタートさせていますが
まだ現時点で仕事になっているものはひとつもありません。

アーティスト自身は
自分のことだから夢中で頑張ってくれます。

後輩含めて
僕らは、Youtubeにアップしてしまう”だけ”など

本当は怖いです。



芸術などと
偉そうなことは言わないので



大切に聴いてほしいですね。






ありがとうございました。



HISASHI KONDO


でわ












明日、みつばち自転車部の初回練習、決定したそうです!!!
よろしくお願いします。













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代々木ミューズ音楽院にて

近藤ひさしの音楽にまつわる人講座
 
次回、2012/5/19(土)
(自由参加、無料)申し込みはこちらから
http://www.muse.ac.jp/event/extension/kondo/



ありがとうございました。