Good-bye days | 近藤ひさしオフィシャルブログ「ドクツボ」Powered by Ameba

Good-bye days

Good-bye days

Sound Produce & Directed by HISASHI KONDO



YUIの担当ディレクターとしてドラマのテーマソング制作や
映画を観てからの書き下ろしなど、イメージのすりあわせをしながら
完成までのサポートをしてきたことはこれまでもある。

しかし、今回は原案のだいたいのストーリーは知っているものの
台本もなければ、当然キャストも決まっていない段階から
内容とも大きく関わる主題歌を創り上げなければいけなかった。

あらためて思ったことだが、YUI本人はとっても"勘がいい"と思う。
僕が打ち合わせしてきた内容を話しているそばから
その場でギターを抱えてすぐに
たくさんの曲調や歌詞を提案してくる。

そしてそれが"どれも的を得ている"!

「タイヨウのうた」がメジャー初作品になる小泉監督もまた
この主題歌へかける熱意が大きかった。

深夜、思いついた楽曲のイメージを丁寧な文章ではあるものの
とにかく書き綴ってメールしてくるのだ。

そしてそれが"どれも的を得ている"!

だから僕は二人の間でとても早い段階から
素晴らしい楽曲を創り上げられる確信を持っていた。

本当の優しさとはいつも不恰好な中にある。
YUIはこの「タイヨウのうた」の全体像が
見え始めたころから、そう口にしていた。

相手役の孝治は上手ではないけれど
サーフィンに一生懸命で誠実で自然体だ。

Good-bye days に込めたメッセージとは
彼に出会う前までの日々・・・・。

つまり恋する前までの過去に"さよなら"
いま自分は生まれ変わることができるような気持ちだと歌う。

しかし映画とともにこの曲を聴き終わった時、このDaysとは
短くも楽しかった日々・・・。

つまり恋していた時間との別れなのかも知れない・・・と
気づいていただけるだろうか?

「涙くんさよなら」という歌があるが、♪涙くんまた会う日まで♪と手をふる。

YUIもまた悲しみに出会うとき
「Yeah hello!! my friend」 よっ!待ってたよ!と
笑顔でむかい入れるしかない現実との
付き合い方をよく知っている。

そんなフレーズが主人公
雨音 薫との心情にもリンクしてくるはずだ。

今回、YUI制作チームには初登場になる松浦氏に
弦アレンジも

含めて発注したのだが、
アコースティックなYUI自身のストロークはしっかり残したまま
壮大なスケールの楽曲を最終的には仕上げることが出来たと思う。

映画の公開に先駆けて2006/06/14リリース
「Good-bye days」YUI for雨音薫
SRCL 6278 / \1,223

「タイヨウのうた」での撮影が終了し、ふたたびシンガーとして
レコーディングスタジオに戻ってきた直後に僕が感じたのは
YUIの歌が確実に表現豊かになっている事だった。

本人もそれはきっと自覚している。
映画の主演を通じで一人の少女を生き抜いた彼女の歌は
また違った一面を見せてくれるに違いない・・・。
新曲を聴くたびに、その成長ぶりは感じられる。

カップリング曲「Skyline」の歌詞に
♪飛び方を知るためには 空に出なくちゃいけない♪とある。

何事も経験してみなくては!と
挑戦する彼女の生き方は皮肉にもカッコイイ・・・(笑)

HISASHI KONDO