お久しぶりです。
今月は夏休み取得可能期間だったため、それを利用して武術を楽しむことができました。
その結果気付いたメモを2点、ご紹介します。
1.プルプルを外に出す
相手に攻め込まれそうなとき、パンチで狙われたとき、腹筋を含む身体の中心部分が緊張します。
そのこと自体は防衛本能があるために仕方のないことです。
しかし、その緊張、もっといえば「内部まで侵襲されたくない」という気持ちこそが相手がロックオンしてくる標的であるかもしれないという仮説を持ちました。
そこで最近は「腹筋のプルプルを外に出す」ということをできるだけ実践しようと試みています。
また、兄弟弟子たちにもそのことを伝えてみて実験結果のフィードバックを待っているところです。
システマでいうところの「テンションの移動」だったりYSPCでいうところの「恐怖」みたいな物理現象とは違う自分自身の操作として「プルプルを外に出す」ということを試しています。
いまのところこの仮説は有効のようで、兄弟弟子たちには好評ですがそれを誰かに破られたり、自分自身で欠陥に気付いて内容修正せざるを得ない時にはまたブログで報告します。
2.スネ毛で感じる
またもやアホなことを言っていますが、自分の感覚としてはこれはマジです。
様々な武術で「目で見るな、心の眼で見ろ」みたいなことを言われます(各流派で文言は違いますが)。
現在の私の感じ方は「スネ毛が風を感じたら動く」というものです。
できるだけ身体のリラックスを得ようと思ったら、できるだけ身体各部が緊張しない立ち方をしなければならないのではないかとの仮説の下、情報収集しながら試していたところ、次で紹介する「スネを立てる」という姿勢を試すことになり、その結果としてスネを立てたらスネ毛で周囲の風の流れを感じられるように、少しずつなってきました。
そうしたら、いわゆる「先の先」みたいなものが少しずつ感じられるようになりました。
3.スネを立てる
このお盆に親友の同級生が帰省してきました。
彼はジークンドーベースのスポーツジムのインストラクターで、彼に基本姿勢を教えてもらっていた時に「膝を前に出さず、体重を尻(後ろ)の筋肉で引き受ける」というアドバイスを受けました。
さらにそれと前後して極峰拳社遠山知秀師のフェイスブックをフォローしていたところ、子供の頃に徒競走で勝った時の思い出として「前脚の後脚化」というような話題に言及されていて、自分としては「脛が地面に対してどのような角度になっているか」については凄く重要な問題なのではないかと思うようになりました。
4.自分だけの検証
本来「検証」とは一つの条件以外を全て同じにして比較して、異なる一つの条件がどのような影響を及ぼすかを比べる実験です。
しかし、武術の場合「一つの条件以外は皆同じ」が難しいためどうしても体感的表現になります。
そこをご理解いただいたうえでのお話になりますが、スネ(脚が2本あるうち、より体重のかかる予定のほう)を地球(引力)と垂直にすることでスネ毛センサーが敏感になるとともに、身体の一部に局所的緊張を起こしにくい気がしました。
「正しい姿勢」を要求する武術の動画で骨盤から上の身体を垂直に立てることに一所懸命で、その結果として腰回り~大腿部に緊張を発生させる方が動画で散見されますが、スネを垂直にするという意識を持つことで骨盤の負担を減らすことができ、不要な緊張発生防止ができるのではないかと思いました。
5.「継続」と「反復練習」の違い
長い年月をかけて仮説→検証を繰り返した結果が今残っている武術の型や稽古法なわけですが、「なぜそれがダメなのか」「それを推奨する理由は何なのか」を説明できない先達が根性論に走ったり、習う側も「自分の頭で考えずに盲目的に反復練習する」ということをやりがちであり、いわゆる「脳筋」と疑われる素地となっています。
私の感覚としては、やはり反復練習を一旦休憩して「どこがダメだったのか、次どうすれば良いのか」という考える時間は必須だと思います。
そういう意味で「継続」とは今練習に来ている、来ていないではなくて、そのことを考え続けているのか、考えたことを検証する気があるのか、そういうことも総合的に判断したうえでの「継続」なのかなと思います。
来月もまた気付いたこと、訂正したいことがあれば記事にしようと思います。