やる気を引き出すために一番大切なのは？

こんにちは
松戸駅徒歩10分礒山久理ピアノ教室
いそやまひさりです

おかげさまで退院一週間が過ぎました。家の中、近くのスーパーへの買い物など、ゆっくりペースで動きながら日常生活はほぼ問題なく過ごせています。今日からワンレッスンお申し込みの大人の方へのレッスンも再開です。体力、筋力、徐々に復活の日々です

入院生活ネタにしばしお付き合いいただければと思います。

約1ヶ月半の入院中、医師、看護師、検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、お掃除の方、事務の方・・などなど本当にさまざまな方にお世話になりました。
ギラン・バレーの症状による手足の動かなさに加えて気管挿管の状態では寝ていることしかできないわけで、寝返りをうつこと一つとっても、全て誰かの手に頼るしかありません。症状が底を打ち、次第に動きを取り戻せるようになっていったといっても自分一人で回復して動けるようになっていくわけではなく、その段階でこそ療法士さん達の専門的な助け無しには身体の動きを順調に取り戻していくことは難しい状態です。

そんな中で直接関わっていただいた医療関係者の方々に感じたのが

プロは凄い

・・・・って、まぁそりゃ

で、何が？

コミュニケーション力

勿論、身につけている専門分野のレベルの高さがあってこそではありますが、その治療内容や意図が相手にうまく伝わって理解されなければさてどうだろうか？と。

効果半減というのは大げさとしても患者が受け取れるメリットは医療者さんとの良いコミュニケーションがあると無いとでは結構大きな差が出てしまうものかもしれません。少なくとも心のあり方は全然違ってしまいそう。

患者が自ら治っていく力を引き出していく接し方ができるかどうかというのも医療者さん達の大きな仕事だなぁとつくづく。

それは当然私自身のピアノのレッスンへの姿勢に引き寄せて強く考えさせられました。生徒の力を引き出す、やる気を引き出すのはコミュニケーションの力がかなりものを言うなと。

コミュニケーション力というと具体的な言葉がけや表情の使い方云々もありますが、やる気を引き出す関わり方として多分一番大きな違いを産むのは相手へのリスペクトかもしれません。大げさな言い方になりますが、まず何よりも人としての尊厳を認める姿勢があってこそなのかなと振り返って思います。

入院中の私は一人では何もできない一患者です。

でも

『あなたがこれまでずっと大切にしてきた日常生活へ戻るためのお手伝いをさせてください』

『あなたがあなたであり続けるために何が今必要なのかを一緒に考えてサポートさせてください』

支えられている安心感が得られ、治りたいという自分の力を引き出して貰えたのはこんな医療者さん達の姿勢。

急性期の病院でもリハビリのために転院した病院でも、私がピアノを弾くこと、指導者であることをとても大切にして貰っていました。

時には担当の医療者さん達と楽しく音楽の話題に盛り上がることもありましたし、我が子のピアノのレッスンをという話になることも、大人からピアノって弾けますか？という話になることも。そのうち本気の話になって、なんなら名刺をとピアノ教室の名刺をお渡ししたことも・・

「いつもの私」を忘れず、身体の苦痛はあっても心の苦痛をほとんど感じずに治癒に導かれ、自然に日常感覚に戻っていけたのは人としてのリスペクトを持って接してくださった沢山の医療者さん達の力が大きかった。

これからの生き方、生徒達へのレッスンに反映させていけるよう噛み締めておきたいことです。