ここでは、健康管理の重要性についてお話しします。勉強は大切ですが、同時に健康管理は本当に重要です。「ひさぽん」自身が味わった体調を崩した苦悩と、その体験に基づく健康管理の大切さをお伝えしたいと思います。

 

 令和5年は、「ひさぽん」勉強法に戻して絶好調の年でした。模擬試験も受けると、受けるたびに点数が伸びていってこの調子だと高得点を目指せるなと思っていました。ところが、9月に入った頃、

 「勉強をしても頭に入ってこないなぁ。」

というように思うことが頻繁に起こるようになりました。

 「疲れてきているのかな。」

 「勉強にマンネリ化しているのかな。」

 「スランプになったのかな。」

 そんな風に思っていました。しかし、9月の後半に入った頃、「基本問題集」を8週目に入っていましたが、1周目から7週目まで1度も間違えたことのない問題の答えがわからなくなってしまい、間違いを頻発するようになりだしました。頭の中がもやもやして何も頭に入ってきません。

 「スランプというレベルではない。おかしい。」

と思い始めました。だけど、何が理由なのかさっぱりわかりません。仕事をしていても、何か頭に入ってこず、ふわふわとした感じです。一緒に働くみなさんがしっかりした人ばかりだったので助かっていたのだと思います。でも、自分自身で「おかしい。」という気持ちがぬぐえなくなりました。

 そんな状態で受けたLECの模試。やっぱり全然解けません。それまで高得点が連続していたのがウソのように失速します。勉強は続けていますので、普通であれば伸び率が低くなるか、少なくとも現状維持できるはずです。

 その時、初めて模試で「180点」ちょうどの点数になってしまいました。しかも、よく見ると一般知識は「足きり」の点数です。青ざめました。

 「いきなり、何があったのだろう。おかしい・・・」

 

 「ひさぽん」は、転勤で4月に大阪に引っ越してきましたが、それまでは三重県に住んでいました。大阪に引っ越してからは、会社の人以外は知り合いができず、プライベートで人と接することはありませんでした。唯一、三重県に住んでいるときにX(旧Twitter)で知り合った行政書士試験勉強仲間だけが大阪のプライベートで直接会うことができる仲間でした。

 といっても、本当にまれに会うことができるだけで、試験勉強を頑張っているだけあって、みんな、時間に余裕のある人はいません。正直、人とのつながりがないことに落ち込んでいる時期で、「ひとり」を感じている毎日でした。

 そんなことを考えて寝た翌日・・・令和5年10月11日(水)。朝起きると、何か違和感がありました。

 「平衡感覚がおかしいのかな?」

 「なんか変な感じだ。」

 そう思って、家を出ました。家を出たら、スマホでラジオを聴くためにイヤフォンを付けました。

 「右耳用のイヤフォンが壊れている。ニュース聴きたいのに。なんやねん。」

 そう思って、右耳だけイヤフォンを取りましたが、やっぱり何か変です。左につけているイヤフォンを右に、右につけていたイヤフォンを左につけました。

 「あれ、反対にしたのに、また、左だけ聞こえている。」

 右耳だけイヤフォンを外しました。その時、電車の駅のホームでしたが、周りの音が何も聞こえません。

 「右耳が聞こえない・・・」

 初めての体験でした。右耳が聞こえなくなっていたのです。

 まだ、右耳が聞こえなくなって初日です。左耳は聞こえるので仕事に支障をきたさないと思い、週末に病院に行くことにしようと思っていました。しかし、会社で仕事をしていると、何度か声をかけられているのに気づかない瞬間に遭遇してしまいました。このままでは、「非常に感じの悪い人」になってしまいます。その日の午後、会社の上司に片耳が聞こえないので就業時間終了後、直ぐに耳鼻科に行くことを伝えました。

 「すぐに行かなくていいの?今行ってきたら?」

と言ってもらいましたが、住んでいるところではない大阪市内でどこの耳鼻科に行けばよいかわかりません。とりあえず、耳鼻科を探して就業時間終了後、直ぐに耳鼻科に行きました。

 18時前に病院に到着したのに、診察を受けることができたのは20時40分でした。耳鼻科ってすごく患者さんがいるのだって、その時初めて知りました。

 診察を受けると、直ぐに検査を受けることになりました。検査結果は

 「突発性難聴です。大量にステロイド剤を投入しないといけないので、割と短い間隔で診察に来てもらいます。」

といわれました。

 「突発性難聴」であることを伝えたら、会社の上司は、

 「仕事が大変なのかもしれないから、少し早く帰るようにした方がいいな。」

と言ってくれました。しかし、別に、仕事が大変と思っていませんでした。おそらく原因はほかにあったのだと思います。

 

 

 大阪に転勤してきて、一番、自分自身に影響があったことは、知り合いがいなかったことでした。会社の人は知っていますが、プライベートで知り合う機会もなく、会社と自宅の往復ばかり。プライベートで人と話すことは皆無でした。それが精神的に来ていると自分自身でも感じていました。

 「ひさぽん」の働く会社の人は、「会社は会社」と割り切った人ばかりの職場で、あまりコミュニケーションを好む人が多くない会社です。なので、会社が終わるとプライベートは常に一人です。恋愛とかも、全然だめで。なんの予兆もありません。

 「「ひさぽん」ってずっと一人なのかな・・・」

なんて考えてしまっていました。

 大阪出身なので知り合いがいそうなものですが、友人はみんな東京で働いて家庭を持っています。会社の同期は、もともと少ないうえに、誰も大阪にはいません。結構、そのことはストレスに思っていました。

 みなさんが「ストレス」のせいだというので考えてみたのですが、仕事のせいではないというのは確かだと思うので、それしか思いつきませんでした。

 行政書士試験の合格ができるかの不安もあったかもしれませんが、模擬試験は絶好調でしたので、割と安心していましたし、勉強が急に頭に入ってこなかったのも神経との関係だったのかと思うと納得出来ました。

 「ひさぽん」は症状が出て直ぐに病院に行ったので、現在、聴力は回復しています。これは、医師からもすぐに診察に来たことが良かったといわれました。不調を感じたら、医師に診てもらうことは大切なんだということがよくわかりました。

 しかし、ここからが大変でした。聴力が回復する過程で耳鳴りがするようになりました。この耳鳴りが厄介で、静かなところに行けば行くほど頭の中でずっとなっているのです。雑音があれば、少しマシになりますが、それでも耳鳴りが聞こえない時間はありません。仕事中もずっとエアコンの室外機が壊れて回っているような音がし続けます。勉強しようと思って静かなところに行くと、頭が割れそうなくらい音が鳴り続けます。勉強は全く手がつきませんでした。

 この耳鳴りが治ったのは、令和5年11月4日(土)でした。行政書士試験は令和5年11月12日(日)。わずか1週間前に治ったのです。それまで1か月まともに勉強できていません。9月から何も頭に入らなかったことを考えれば、そのような状態で2か月間、まともに勉強できていませんでした。

 でも、健康を手に入れると、しっかり勉強できます。正直、体調が悪くなった時は、

 「令和5年度行政書士試験は諦めるしかない。もうダメだ・・・」

と考えていましたが、健康になることで、「ひさぽん」には諦めるという選択肢はなくなりました。正直、この時点では、9月のときと同じようにいろいろなことを忘れていました。でも、問題集とテキストを繰り返して1から復習しなおしました。これが「基本問題集」の9週目です。結局、行政書士試験日の時点では、憲法、民法、行政法の内、行政法総論、行政手続法、行政不服審査法までしか終わりませんでした。でも、そこまでの分は追い込み時期だけあって、しっかり頭に入れることができました。実際に、試験結果を見ても、行政不服審査法までは点が取れていて、そのあとが総崩れになっています。勉強したかどうかは、本当に点数に表れることが分かりました。

 

 これが令和5年度行政書士試験直前期の「ひさぽん」の様子です。勉強するには、健康でいることが大切だということを思い知らされました。それも、心も、体も、どちらも大切だということ。

 心から体の病をもたらしますが、反対に体の病を治すと、心もよくなるということも経験しました。そして、症状が出たらすぐに医師に診てもらうことが大切なんだと思いました。

 医師からは、症状が出てすぐに診察に来たから回復出来たといわれましたが、よく考えると、頭がもやもやして何も頭に入ってこない症状が出ているときに病院に相談していたら、「突発性難聴」になることもなかったのかもしれません。

 普段と違う症状を感じたときに、なかなか健康と結びつかないということがありますが、そんなときこそ、医師に診てもらうことが大切だと思います。

 みなさんも、健康管理をきっちりして、本試験までしっかり勉強を続けられるようにしてくださいね。

 

 次回は、模擬試験についてお話をしたいと思います。「ひさぽん」は、元々、模擬試験のことを全く知りませんでしたが、X(旧Twitter)で流れてきた情報でLECが模擬試験をしていることを知りました。正直、「ひさぽん」の模擬試験の使い方は人とは違うと思いますが、それでも受験してよかったと思っています。模擬試験の活用について皆さんと一緒に確認したいと思います。