いやはや、テストで時間が詰まってしまって暫く更新できませんでした、ペタしたり読んでくれたりして人、大大大感謝です!!!
それではグダグダですが朝比奈みくるの当惑Ⅳどうぞ……
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暫く経って、現在カフェにいるのだが……
えーと、これはもう探すまでもないんじゃないか?
なぜかって?カフェ入って右上の据付型テレビジョンに、メイド姿の一美少女高校生と、RPGゲームにお決まり要素の格好をした(無口で魔法すら唱えないような)魔法使いが映っていたからである。普通こういう店はもっと洒落たものを流すんじゃないんだろうか、これは明らかに営業の妨げになるとしか思えん。
入ったとたん朝比奈さんは林檎のようにという比喩がこれほど当てはまるのかというほど赤面し、すぐに店から出て道路脇の電信柱に半ばもたれかかっていた、できればそこまで行って俺が電信柱の替わりに成りたいところだが……これ以上朝比奈さんの精神力ゲージを減らすのは拙悪極まりないし、ゲージが0になって気絶でもされたら東西を失ってしまう。
だってそうだろう、その暗号を読み取れるのはあなただけなんですよ朝比奈さん(小)。
俺は店のマスターみたいな髭のオッサンが調理に専念している時を見計らい、いかにも「従業員ですから。」みたいな感じで棚においてあった車窓のヴィデオとデッキの中に入っていたそれを交換しすばやく服のの中に隠し、脇ではさむようにして超自然に店から出た。うーん、俺は将来役者になれるんじゃないか?よし、そういう道も考えておこう。
「回収しましたよ、これでここはもう大丈夫です。」
朝比奈さんはとても遠慮がちに、
「あ、ありがとう。でもこれって盗難じゃ……」
「細かいことを気にしちゃいけませんよ、そもそもこれがあんなところにあることがおかしいんですから。誰も好んで見ようとはしないですよ。」
まあ、朝比奈さんのプロモーションヴィデオとしては価格がつけられないほどお宝映像なんだがな、できれば持ち帰って俺の観賞用にしたいね。
そんなことよりも次、というかまだ残ってるんですよね?
「そうですね……それに時間がありません、次に……」
ピリリリリ、ピリリリリ……
俺の携帯か……背筋に悪寒が走った、間違いない奴からだ。携帯の表示にはもちろん奴の名前が刻まれていた、
「もしもし、ハルヒか……結局なんか見つかったか?」
ここで見つけていてしまっては非常に困る、というか世界が終わる。
しかしおそらく見つからないことは知っている、朝比奈さんの書いてくれた地図によると桜並木には不思議というか改変された物はないらしい。
「それがなんともないのよ、どうなってんのキョン!あたしが来る直前に蕾が閉じちゃったのかしら?もう……もっと遠くから隠れて覗けばよかったわ!」
やはり馬鹿としか言いようがない、今の誰か録音してたか?こいつを精神科に連れて行ってくれねえか?今のテープがあれば看護士でさえ一発で入院を認めてくれるぜ?
そうすれば俺の偏頭痛もなくなる、でもなハルヒがいようがいまいがSOS団には行くぜ?
だってSOS団には世界でも類を見ない美少女専属メイド、いつも俺に負ける暇つぶしの相手、どんなことも御見通しの座る図書館がいるんだからこれほど退屈しない場所はないぜ?
しかも未来人、超能力者、宇宙人だぜ?これほど夢に描いていた状況が目の前にあるんだ、子供のころの夢が実現してるんだ、うれしいだろ普通?
あんな太陽のように巨大で悪質なマイナス因子がいなければの話だけどな。
ここでクイズだ、百掛けるマイナス一がなんだか分かるか?そうなんだよな、どんなによくてもそのマイナス要因が関わってるだけで全部マイナスなんだよ、誰かこれを覆してくれないか?SOS団は非常識だからそこら辺も非常識でいいだろう?
「不思議は、滅多にないからこそ不思議なんだろ?」
まあ、SOS団は不思議99%だけどな、俺除きで!そこ、勘違いすんなよ!
「そうね……キョン!ほかに思い当たる所をどんどん言いなさい!早くしないとさっきみたいに逃げられちゃうわ!」
不思議に足なんかは生えてないが、こいつに目をつけられようものならば、例え小石でさえ逃げていくだろう。
俺は即座に朝比奈さんから地図をもらうと、すでに×印がついている場所を音読した。
「……ふうん、あんたにしては考えてるじゃない、やっと団員らしいことをしたわね、雑用から平団員くらいにならランク上げも考えていいかもしれないわね。」
結局五人の中で最下位じゃねえか、ってつっこんでる場合じゃねえな……
「まあいい、調べてみてくれ、団長さ……」
『ん』を言う前にすでに電話は切れていた、いつかこっちが切れるぞコノヤロウ。
まあ、少しは時間が潰せるんじゃないか?せめて十分はハーフタイムが欲しいところだが試合はまだ中盤にもさしかかってないようだ。
俺が眉間にしわを集結させ携帯画面とにらめっこしていると、
「あのぅ~、そろそろ行きませんか?」
あっ、すいません。えと、次の目的地はどこですか、アマゾンの密林ですか?それともエジプトの砂漠ですか?あなたとならどこへでも行きますよ。
例え未来や、過去でさえ、どんな所だってあなたから三mと離れやしませんよ。
「え~っと……」
この後は見事に同じことの繰り返しだった、まあすべてが朝比奈さんグッズというわけではなく「SOS団公式腕章」とか「SOS団オリジナルサウンドトラックCD」など胡散臭い物どもが公衆の面前に晒されているのが大半であった。
こんなことをしてハルヒは何をしたいんだろうか、どうせSOS団の名前を世に知らしめるとか考えて、それをちっぽけな理性でセーブしてるんだろうな。
俺らは町中を走り回り、そのたびに俺は溜息をついた、一回につき幸せが一つ減るんだとすればおそらく俺には一生幸せは来ないんじゃないかというくらい溜息をついた。
そして空がだんだんと暗くなり、青と赤がきれいなグラデーションを描き始めたころ、サービス残業としかいえないような単純かつ大変な仕事はやっと残り三つであった。
「後はどこですか?」
疲れているのはお互い様だと自分に言い聞かせるが、もう声に元気はない、むろん朝比奈さんも同じである。
朝比奈さんはメモを広げながら俺に説明すると、疲れているとみえる足を頑張って運び歩き始めた。
朝比奈さん、疲れたならおぶってあげても良いですよ?あなたは俺のエネルギー源ですから、背中に乗ってもらえればたちまち元気百倍です、42.195kmでさえ世界新記録で完走さえできますよ。
なんて言っても実現しないし、そんなことをすれば世間の目も痛いのでせめて心の引き出しにきれいなまま妄想として仕舞っておく。
思えば長い一日だった、まだ終わってはいないがもう大丈夫だろう、後三つだし。
「着きました、ここです。ってえぇ?」
「っ……」
着いたのは映画館であった、その看板の右から二番目、そこには……見たくもない……
時間はないぞ、さあ、どうする俺?
1、映画館に頼んで剥がしてもらう
2、勝手に剥がす
3、どうしよう……
まさに何とかカード状態である、困ったときの何頼みだっけ?ああ、もうわかんねぇ!
どうやったらあんなのが放映できるんだよ、時間の無駄だろ?(プロモと考えなければな)
くそっ、とりあえずハルヒを足止めしなければ、ここにこないように仕向けるしかねぇ、でも一通りの場所に行かせちまったし……
急いでポケットから携帯電話をとり、電話を掛けようと開いた拍子に、俺はそれを落とした、それはカタンという虚しい音とともに紅(くれない)がかった地面へと落ちた。
携帯を拾うために腰を折り、かがんだその瞬間、俺は大切なことを忘れていたことに気が付いた、何で今まで忘れていたんだろう、『彼女』がいるじゃないか。
空はすでに活気を失いかけてきた、こんな時間に呼ぶのは相手に迷惑とかそんなことは関係ない、『彼女』ならいつだって、どこにいたって、どんなことでも対処してくれる。
俺は電話を拾いすぐに『彼女』へと連絡を取るために電話帳のボタンを押した。