どうもお待たせしました、(待ってないかw)






続きです。






 






何でこんなタイトルなんだ、とかはつっこまないでくださいねwww






 






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てなわけで、俺と朝比奈さんはデパートの一角にあるお茶屋さんに来ている。こんなに朝早くからやっているお店もあるんだな、店員もまだ眠そうな顔をしている、それでいい、それでこそ人間ってもんだ。そしてその睡魔に打ち勝っていない店員の気の抜けた炭酸飲料のようにやる気のないいらっしゃいませを聞き流し、現在、朝比奈さんのご所望であるお茶葉を捜しているところである。





「これなんてどうだと思います?」


よくぞ聞いてくれました、ここでいつもの俺なら何も考えずに答えていただろう「いいんじゃないすか」みたいにな、いつもならの話だ、


「いいと思いますよ、確かその銘柄は香りがいいんですよね。」


俺は抜け目無い、こんなこともあろうかと密かにお茶について勉強していたのである。昨夜こんなこともあろうかとインターネットというこの時代の人間が作り出した便利且つ高速且つ簡単な情報取得手段である、未来にはもっといい情報伝達機構ができているとか、現在の情報ネットワークは稚拙だとかそんなことは関係ない、俺の頭にはこの程度で充二分なのだ。





「うふふ、そうなんですよキョン君よく知ってますね。この前は雁がねだったから今回は違うの買っちゃおうかな?」


いえいえ、テスト勉強は特にいい見返りがあるわけじゃないしやる気はしませんが、朝比奈さんの趣味に合わせるための勉強ならば例え参考文献がアフリカにあろうとも取りに行って最後のページまで一語一句完璧に暗記してやりますよ。まあ、それはムリだとしても実際朝から夜まで図書館にこもって(お茶の)勉強するくらいだったら、学校の宿題をすることよりも楽なこったろう、細かい知識は長門教授に習えばお茶の葉の成分、いや原子レベルまで掘り下げて教えてくれるかもしれん。








散々悩んだ朝比奈さんだったが結局最初に選んだものにしたようだった、まあ時間は掛かったがあたふたとごれにしようかと迷走している朝比奈さんを見ている時間はこれほど有意義な時間があったのかと痛感させられたほど心地のよいものであった。「これかなぁ~」とか「こっちのほうがいいかなぁ~」とか日ごろ誰かに怒鳴られ疲れた俺の耳を癒すようなヒーリングボイスが聞こえてくる、うーん萌え要素と癒し要素を掛け持っているようだ、まさにマスコットキャラ以外の何者でもあるまい。





「あっ、もう十一時ですね。キョン君は何か買いたい物はないんですか?」


しいて言えばインスタントカメラをボルトの勢いで買いに行きたい俺だったが、撮影対象となる朝比奈さんに直でそれを言うのは気が引けるし、そもそもそんなことを街中でしてたら痛い人だ。


「そうですね……ちょっと最近の服を見てみたいですね…いいですか?」


というのは正に皮膚の垢程度に薄っぺらで1000%真っ赤なうそである。何がしたいってもうわかるだろ?





そして数分後衣料品コーナーに来た俺らだが、やはり朝比奈さんである。


気になる服を取ってはまっすぐな目で俺に同意を求めすぐに顔を赤らめる、の繰り返しだ、いやそれがかわいいんだよ、まったく。


もう三年分のレディースファッションショーを見たのではないかというほど満足感に満ちていた俺は、極々控えめにそろそろ昼飯にしないかと尋ねた。


朝比奈さんは時計を見るや否や、


「あと十五分だけいいですか?」


と答えてきた、そんな某CMのチワワみたい、いやそれ以上である断れるわけがない、断れる奴がいたらそいつは異常者に違いないだろう。


もちろん俺は健全者である、ゆえに断らないのだ、正当な理由だろう?


俺の頭の中では食欲軍と願望軍が戦いはじめたが開始とともに食欲軍が白旗を揚げた。





待つこと十五分ジャスト、朝比奈さんはとても暖かそうな帽子を買って出てきた。


「うふ、かわいいから買っちゃった。似合うかなぁ?」


といいながらまだ値札の付いているそれをかぶろうとしている。


俺が値札が付いていることを教えると、急いでそれを手で取って再び帽子をかぶる。


もちろん似合っていますとも朝比奈さん、というより似合っていない物を探すほうが難しいと思いますよ?


「キョン君、お世辞がお上手ですね、でもそう言ってくれるとうれしいです。」


いえいえ、俺はその笑顔が見れるだけで十分すぎるくらい嬉しいです。というか、最近はそのために生きているようなもんですから。





「十二時になりましたね、あたしおいしいお店知ってるんです、キョン君が嫌じゃないなら行かない?」


「ええ、そこにしましょう。」





俺は心から、全身全霊OKを出すと、朝比奈さんの後を歩いた。


オススメのお店というほどだから迷わずに着くかと思ったのだが、ところどころで無駄に裏道を通ったりした、先ほどのものと同一と思われるメモを見てキョロキョロしている、


「う~ん、キョンくんちょっと待っててもらってもいい?ちょっと道、確かめてくるね。」


気をつけてくださいね、外界は狼みたいのがうじゃうじゃいますから。


「いいですよ、ここで待ってます。」


と、俺の言葉を聞くとなぜか早足ですぐ手前の道を曲がってしまった、何をしたいんだろうか誰かに道を聞くんだろうか?


まあでも、こうなるとは分かっていましたから……いいんですけどね。





五分ほど経った、遅すぎるんじゃないか?まさか誘拐なんて、つい最近の記憶がフラッシュバックする、考えるより先に俺の脚はすでに動き始めていた。


俺は走って角を曲がった、角を曲がったすぐそこに見えたのは、紛れもなく朝比奈さんであったが、なんなんだろうちょっと様子がおかしい。


今何かを隠したようなそぶりを見せた、それだけでない明らかに俺の出現に動揺し顔を赤くしている、5分の間に何があったんだろうか。


「どうかしましたか、まさか変な奴にからまれたとかしませんでしたか?」


「ううん、違うの、えっと、ほらいきなりキョンくんが血相を変えて飛び出してきたから、びっくりしちゃって。」


どうも、俺のせいらしいが、始めの隠すような素振りは何だったのであろう、まさかラブレターかラブレターなのか?


「キョンくんは悪くないわ、私が待たせちゃったのがいけないから……キョンくん私のこと心配しててくれたんだ、うふふ、ありがとね。」


ラブレターのである確率は国会で失言をした内閣総理大臣の支持率みたいに実に見事に急下降した。


「おかげでお店の場所が分かりました、行きましょう。」





結局十二時には着いた、適度に歩いてちょうど腰を落ち着かせたくもなったころだった。


その店は朝比奈さんらしいお洒落なカフェだった。





「ここのランチメニューがおいしいんですよ、キョン君もどうですか?」


無論返す返事は、イエスのみである。注文が決まれば早速店員を呼ぶに決まってる、俺は近くのウエイターを呼ぶ。


「すんませーん……」





「え~と、キョン君もランチでいいんですよね?えっと~すいません、ランチ二つで一つご飯大盛りでお願いします。」


あれ、大盛り?朝比奈さんって小食なほうでしたよね?


「うふふ、もちろんキョン君の分に決まってるじゃないですか、普通の量じゃ足りないでしょう?だってさっきからお腹鳴ってますよ?」


言われてみればそうである、俺は赤面した。いやはや恥ずかしいところをお見せしました。


「ははは、確かにそうですね。朝比奈さんとの会話が楽しくてお腹が空くのさえ忘れてました。」





その後メニューが来て分かった、やはり朝比奈さんオススメなだけあった。


うまいのはうまいんだが、量もみごとに朝比奈さんサイズである、いやー大盛りの選択は大正解ですよ、ありがとうございます。


サイドメニューのサラダ食べている途中で俺はふと冷静になった、昨日から気になっていることである、なぜ今日なぜ俺とここにくる必要があったのか?


限りなく失礼だとは思うがストレートど真ん中で聞いてみる。





「朝比奈さん?」


「は、はい。」


「今日ここに来た本当の目的はなんですか?」


俺には今日だけでも思い当たる節が幾つもあった、なぞのメモ用紙、ちょくちょくと気にしている時間、ここに来るまでの回り道、思い起こせば回り道の際朝比奈さんは不可思議な行動を取っていたようにも思える。まさかとは思ったが朝比奈さんの計画どおりだったのか?


「やっぱり、ばれちゃいましたか……ううん、いいのそろそろ言おうと思ってたところだったし……」


朝比奈さんの顔が俯き、また少し上を向いたと思ったときには真剣な顔になっている。





「詳しいことは禁則に当たるから言えないんだけど……とにかく今日しなければいけないことがあるの。実は今日涼宮さんは一人で不思議発見パトロールをしているの、そして今回涼宮さんの力がうまく引きだされってしまって、なんていったらいいのかな……その……」


大丈夫ですよUFOが降って来たって驚きませんから、もう俺は成長しました。また未来から命令なんでしょう朝比奈さん(大)?たぶん内容はハルヒの改変による影響の事後処理、要するに赤ん坊の遊んだ玩具の後始末みたいなもんだろう。





「うん……文化祭の時桜が咲いたの覚えてる?あれほど酷くはないんだけど、涼宮さんが望んだことが現実に現れてしまっているの、これを見て。」


その手の上にあるものを見て俺は愕然とした、一見何の変哲もないDVDである、しかしそこには「朝比奈ミクルの冒険 Episode 00」と刻印がされている。


朝比奈さんは赤面しすぐにそのディスクをバックにしまい、話を続けた。


やれやれ、こりゃ大変なことになりそうだ。