昨晩行われたアマゾンプライムでのボクシング中継、全4戦見ての感想を簡単に。

 

★辰吉寿以輝vs与那覇勇気

初めて見た辰吉寿以輝のボクシングはほぼ想定通り。

日本ランキング下位に手が届くかどうかといった水準でしょう。

 

それよりも目に付いたのが与那覇のあまりの弱さ、これは想定外。

与那覇勇気のボクシング人生のピークがどの辺かは知りませんが、ピークに比べたら下降線をたどって7~8割程度の出来じゃなかったですか。

天心のデビュー戦に安全パイの相手として選ばれたのも宜なるかなです。

 

★ユーリ阿久井vsダラキアン

初めて見たダラキアン、逃げ足は1流でも攻撃力は皆無、がっかりでした。

 

★那須川天心vsロブレス

あちこちで評されているように、ボクサーとしての成熟度は感じられました。

しかし前2戦で見せたキラキラとした輝きは消えてしまった。

天才格闘家の原石が放つあの輝きの代わりにオーソドックスなボクサースタイルを身につけて、これからどこまで行けるのか、骨のある相手との対戦が望まれます。

 

ここまでの3戦は与那覇を見てもわかる通り、帝拳サイドが周到に選んできた“かませ犬”ばかりでしたから、次戦はもっとまともな相手とやってもらいたい。

 

キックから転向したセンサク・ムアンスリンは転向3戦目で今とは比較にならないほどレベルの高かった世界タイトルを獲得してるんですから、天心の歩みはあまりにノロ過ぎます。

 

★寺地拳四朗vsカニサレス

予想通り強かったカニサレスに対し、相手の土俵で戦ってしまっての大苦戦でしたが、ラスト2ラウンドよく軌道修正しての辛勝。

 

この数戦インファイト主体のボクシングでKO勝ちし、その試合ぶりが周りから評価されて、つい調子に乗ってしまったという感じ。

自分のボクシングスタイルを忘れて首の皮1枚残しての勝負でした。

 

一発強打もなく、爆発的な突進力もない拳四朗にとって、正面からの乱打戦は最後の最後でのギリギリ背水の陣での戦法。

 

もともと拳四朗のボクシングの生命線は距離感。

距離をとって、フットワークを駆使して、相手に打たせず攻撃する変幻自在のボクシングが拳四朗の真骨頂、次戦からはこの原点に立ち返ってもらいたいです。

 

[P.S.]

ムエタイ出身のセンサク・ムアンスリンの経歴を見て驚きました。

プロボクシング転向第1戦の相手が世界ランク6位の選手で1ラウンドKO勝ち。

2戦目が世界レベルで活躍した日本のトップライオン古山、このタフなライオン古山を7回KO。

 

そして3戦目で、ライオン古山の挑戦を退けたフェリコ・フェルナンデスを8回KOで世界タイトル獲得、いやはや那須川天心など話にならない、足元にも及ばない強さ。

キックだろうがなんだろうが強い選手は強い、それが結論でしょう。