土曜に生まれた子ヤギたち。
茶色が女のコ、ベティちゃん。
黒が男の子でビリーくんと名付けました。



こちらはアナちゃんとアダンくん。
少しだけ先輩です。



毎日ヤギを脇に見ながら、ヤギ小屋の掃き掃除をしています。

そういう農作業の間には、私はポッドキャストを聞きながら働いています。




去年の10月にサービスを打ち切るまでは毎月100時間近くスマホでオーディオブックを聞きながら過ごしていたんですが、止めてからというもの、農作業中はスマホからspotifyでポッドキャストを聞いていることが多くなりました。

今まで何度か書きましたが、
コテンラジオ」が大好きで、3年以上のファンです。

全てのエピソード聞きましたし、何度も聞き直した回もいっぱいあります。






コテンラジオは学ぶ事も多いし、物事の見方や考え方にすごく刺激を受けています。

ただ農作業しながら聞いてると、内容が濃いので一字一句漏らすまいとしていると、「あ、聞き逃した」となると、いちいち手袋をはずし、ウエストポーチに入れたスマホを取り出し、太陽光のもと、老眼でよく見えないスマホ画面を見るためメガネをはずし…で、ようやくスマホ画面を土で汚れた手で触って、少し時間を戻して聞き直したりしている、その手順が〜!!ガーン


ああ〜めんどくさっ!ムキー

となっていました。

聞き漏らせないほど内容が充実しすぎていると、仕事中にはちょっと困る事もあるという、変なジレンマに陥っています。それはコテンラジオのせいではないんですが…。






それが、このところ気に入ったポッドキャストがあるんです。新しい知識も知れるけれど、雑談やら大喜利やらエンタメとして笑えて面白くって、ず〜っと気軽に快適に聞きっぱなしにしていたので、仕事もサクサクはかどりました。ニコニコ

それが「ゆる民俗学ラジオ」


spotifyのポッドキャストとして私は聞いていますが、




youtubeでも見られます。




黒川さんという民俗学オタクがチェロ奏者で音楽家の浦下さんを相手に民俗学や昔話から読み解けること、言い伝えや現代にもある、知らず知らず影響されている人間の考え方や行動について解説してくれる番組です。



これが、とても面白くって最初から聞き直し、1ヶ月以上かかったかな?やっと昨日全て聞き終えました。

まずとにかくテーマについての話が興味深いし、ボケとツッコミもかけあいも上手いし、基本的に明るく嫌味がなく、批判的でもなく冷笑的でもなく、常に他者へのリスペクトの姿勢がとても好感が持てる方達なんですね。

これまで色々なポッドキャストを聞いてみましたが、ダラダラとトーン暗めで話されたり、妙にモタモタと間があると、こっちも不安になってくるし、ゆっくりボソボソしゃべられると聞き取れない。

また、テンション高すぎのキンキンした声や笑い声ばかりでも聞きづらい。


はイヤホンを使わずに作業着の胸ポケットやウエストポーチに入れたまま聞きながら農作業しているので、声のトーンや速度って結構大事なんです。







民俗学といえば、柳田國男。私は宮崎県椎葉村に何度も通っていた経験があるので、もちろん柳田國男には興味があって聞き始めたのです。


以前ブログにも書きましたが👇椎葉村の椎葉クニ子さんとの出会いは自分の人生に大きな影響を与えています。





ゆる民俗学ラジオでは、典型例な民俗学だけでなく、民話や怪談についての解説もあります。小学生のころ、図書館のムシだった私は日本の昔話はほぼすべて読破したので、あれこれの民話を思い出す事も楽しいです。




ただ、難をいえば私は漫画、アニメ、ゲームの話がまったく分からない。ショボーン

若い彼らの倍の年齢なので、最近の日本のことがサッパリわからない。ガーン

でも何でも「へえ〜」と思って新鮮に全て聞きました。


生まれた時からインターネットがあり、ゲームをしたり、漫画やアニメが当たり前にある若い世代。


空想の非現実の世界を楽しみつつも、フィールドワークでモンゴルや遠野地方を訪れたり、長野県栄村でマタギの方達と交流するなど実際の人の暮らしへの関心と洞察とが、絶妙のバランスをとっているのっていいなあと思います。



よく「今の若者は…」的な批判的な言い方をする年配者もいますが、私の若い頃に比べて、今の若い人達は知的に成熟しているし、人間的にバランスがとれていて優秀な方たちもずっと多いと思っています。


いつぞやの回で、黒川さんが相方の浦下さんに、

「そういう言い方って都会の人からの見方で熊を殺すの可哀相って言ってるのと同じじゃない?それは俺は認められないな」というように、あくまでやんわりと、都会の人から見た動物の死への哀憐ではなく、日本の僻地で命の危険を覚悟のマタギのリアルを感じた者としての意見を述べていたところには深く共感しましたね。



若いとか年齢は関係なく、自分とは異なる文化や異なる環境で暮らす人への理解と尊敬があるか、ないか。



自分とは違うと否定するか

自分の優位性をひけらかすか

相手を劣っていると批判するか


私達のアクションというのは、自分と相手の違いを理解してもリスペクトを失わずにいられるかどうか、なのかな…。




自分と同じような立場にいる人ばかりの中でもてはやされるオピニオンリーダーになるのは容易いことでしょう。


でも違った文化、環境のもとで暮らす人々にも近づき教えを乞う謙虚さが、こういう若い方にあるのは、何だかとても頼もしくって未来に対して明るい気持ちになれますね。










ポッドキャストというのは、あまり商売っ気を前面に出さず、研究とエンタメの上手いミックス具合が、発信者の個性に合うと、とても良いメディアになるんだな、と思います。

私にとって毎日の農作業中に聞くポッドキャストは仕事をはかどらせる大事なエンジン。



コテンラジオもゆる民俗学ラジオもすべて聞いてしまったので、明日から浦下さんの「ゆる音楽学ラジオ」を聞き始めることにします。ニヤリ